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車椅子電車評論家・アシトド松井
2023年春、私が知る範囲で(誰に聞いてもそういうからたぶん間違えないと思う)電動車椅子での公共交通機関旅行のさきがけで第一人者である今福義明氏の案内で「東京アクセスマニア・バリアフリー観光!?」を二日間にわたって決行しました。
旅行するのは(大型)電動車椅子と簡易電動イスと手動車いす利用者3名と介助者1名(1日ずつ交代)の計4名です。
遅くなりましたが、ここで今回の東京バリアフリー観光旅行の案内を引き受けて下さった今福義明氏についてご紹介させていただきますね。
今福義明氏の駅バリアフリー化への活動資料
山手線の駅のバリアフリー状況の速報(1996年)・肖像画・大阪環状線のバリアフリー情報(1992年)
私は手動車いすで電車に乗り始めて間もない1992年に今福氏と初めてお会いしたのですが、その時点で京阪神の主な鉄道の駅はすでに電動車椅子で乗降体験済みで、四国一周鉄道の旅も行われていました。その後「東海」「首都圏」へと活動範囲を広げられ、海外の状況も視察されています。
今福氏のすごいところは全く営利を目的とされていないと思われるところ。調べた駅のバリアフリー情報は冊子やチラシにして次々配布されていて駅が車いすで最も利用しにくい公共施設とよばれた時代に、大勢の車いすユーザーを鉄道利用へと導かれた(見方をかえると煽り立てた!?)さきがけで第一人者だと感じています。
1990年代初めの私は自動車の運転が出来るのに、なんで苦労して電車に乗って出かけるのだと変人あつかい。をうけ迫害される・・・
またたいそうなお話で。
前回は都営大江戸線・若松河田駅から急な坂を下って新宿区戸山の宿泊施設にたどり着くところまで案内しました。2日目は午後に西巣鴨で今福氏と再会するまでは自由行動、アシトドオリジナルの東京での車いす公共交通利用の旅がはじまります。
この車椅子旅行記は2023年の状況に基づいています。
宿泊施設を出発 東京メトロ東西線・早稲田駅にむかいます
2日目の朝になりました。本日は、早稲田駅から高田馬場駅でJR山手線に乗り換えて巣鴨駅へ。とげぬき地蔵を参拝の後、都営地下鉄・西巣鴨駅に移動して案内役の今福義明氏と合流。都電荒川線に乗車する計画です。新宿区戸山の宿泊施設を出発して、坂を下って東京メトロ東西線・早稲田駅をめざすのですが、起伏の多い道で途中に登り坂があったり、歩道が狭くなったり。
東京はとっても坂の多い街みたい
手動車椅子の方が動けなくなり、とおりかかった方に助けてもらって地下に東京メトロ東西線が走る「早稲田通り」に出られました。
早稲田通りも坂を上ったり下ったり。湾岸の埋め立て地をのぞいて東京は坂の多い街のようです。
早稲田大学のキャンパスの前を通過します。都の西北🎵に来ているようですね。
東京メトロ東西線・早稲田駅を利用します
案内図を確認したり、利用者の方に教えてもらって、早稲田駅へのエレベーターを見つけました。
東京メトロ東西線・早稲田駅へのホームへのエレベーターは行き先によって別々の場所にあり、Г高田馬場方面ホーム」につながるものは、エレベーター専用の入口で、下だると改札口・券売機そして車椅子・オストメイト対応フル規格トイレの揃った狭い空間につきました。
状況がわからないのでインターフォンで駅員さんに介助を依頼。電車に乗せてもらい、JR山手線への乗り継ぎのため.高田馬場駅に向かいます。
東京メトロ東西線の電車に乗ります
中刷り広告は鉄道マニアを賞賛している?
世の中にはこんな方達もいるんだ。
車いす鉄道マニアのアンタが驚いてどないするねん!
東京メトロ東西線・高田馬場につきました。
鉄道会社の方が同乗していただき渡し板を設置してくださいました。エレベーターで地上に出ると西武新宿線の高田馬場駅の正面に、ガード下をくぐるとJRの駅に行けます。
高田馬場駅にて
緑色の□の写真は東京メトロの駅に通じるエレベーター。
JR高田馬場駅にやってきました。
少しの階段をエレベーターで上がって窓口の駅員さんに介助を依頼します。
今回の旅行で乗降してJR駅の位置関係
ようやく切符売り場の路線案内図が撮影出来ました。
赤い➡は現在いる高田馬場駅 ほかの青い☐は今回の旅行で利用するJRの駅です。
窓口からもう一度エレベーターを上って
JR高田馬場駅のホームにつきました。
山手線の電車に乗ります、車いす・ベビーカーのスペースのある車両に案内してもらえました。列車は池袋などを通り過ぎて
JR巣鴨駅に到着します。
JR巣鴨駅はホームゲート・エレベーター完備、「ホームと列車のすき間をせまくしています」乗り場がありました。改札口ちかくのトイレはパウチ内の汚物を洗い流すだけの水道が付いた車椅子・オストメイト簡易対応トイレでした。
都営地下鉄とJR巣鴨駅の入り口なんですけど
健常者の方はJRの改札口近くから都営地下鉄三田線に乗り換えられるようですが、車いすユーザーが利用できるエレベーターは交番をはさんで少し離れた位置にあります。案内表示がありました。
巣鴨駅に直結したコンパクトなショッピングビルが便利
アトレヴィ巣鴨のレストランのある5階に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。今回・巣鴨周辺でみつけられた、オストメイトが排便・排尿する姿勢に配慮したトイレはここだけでした。
大きな道の広い歩道を通って
巣鴨地蔵通り商店街に着きました
商店の立ち並ぶ参道を進むと
とげぬき地蔵尊 高岩寺 につきました
お堂に入るスロープ通路は短いものの勾配がきつくいもので、電動車いす利用の私が先に入って参拝して出てくると、同行してくれている手動車いすユーザーは「スロープを上がるとき転倒する危険があるので、お堂に入っての参拝はあきらめる」と言い出したョ。
せつかく遠方から来たのだから再びお堂に入り、お坊様に事情を話してスロープの昇降時の介助を依頼。無事に二人ともご本尊を拝むことができました。
巣鴨地蔵通り商店街を散策します。事前に鰻屋さんが車いすで入店できるとの情報を得ていたのでそこで食事をしました。
巣鴨郵便局の前だよ、地蔵通り商店街らしい風景でしょう。
ところでこの写真では並盛か徳上か、わからないんですけど
商店街の案内図にいくつかの車いす対応トイレの表示があったのですが、いずれも参道からは少し奥に入った位置にあるようで今回は利用していません。
食事前はすいていた商店街も昼頃になると大勢の参拝の方で混み合ってきました。
都営地下鉄三田線・巣鴨駅
を利用するため先ほど確認しておいたエレベーターに向かいます
乗り換え案内図はJR側の改札を出たところに貼ってあったのですが、たいへん助かります。
次の駅(西巣鴨)までの切符を買うのだけど、路線図がやたら多くてどれを見て良いのやら。
改札口手前の多目的トイレは、便座の下からパウチ内の汚物を洗う水の出る使用しにくい車いす・オストメイト簡易対応トイレでした。エレベーターでさらに地下へ、ホームへと下ります。
地元の電動車いす乗車の方と同じ電車に乗ることに。
「アシトドのブログ」の案内を記入したメッセージカードを手渡して、車いす旅行記をPR。怪しまれて受取を拒否されることもあるけど、会話がはずみ地元ならではの情報を教えてもらえることもあります。「東京オリンピックと駅バリアフリー化」について教えてもらえました。
都営地下鉄・西巣鴨駅につきました
写真をみると前輪(キャスター)がおおきい電動車いすであれば楽に乗降できそうです。なにぶん初めて来た駅ですので慎重です。
エレベーターを上がる改札口そして、多目的トイレ、地上に出るエレベーターの設置場所などを入念にチェックします。改札口外側のトイしは、オストメイトの排便・排尿時の姿勢に配慮した、車椅子・オストメイト対応フル規格トイレでした。
西巣鴨駅構内にて今福義明氏と本日の介助役(店長のおすすめ日替わりメニューみたいな言い方だね!)の方と合流しました。
道路の下を都営地下鉄三田線が通る白山通りを、東京の路面電車・都電荒川線に乗車するため新庚申塚へと進みます。
次回のアシトドさんは
車いすで東京に残る路面電車に乗車し、あらかわ遊園へ。車イスのままで乗れる観覧車・豆汽車(園内の一部を回るミニ鉄道)を体験します。
もう少し次回の予告を、表紙をつくりましたがこんな感じです
☞車椅子で行く東京バリアフリー観光旅行 第4話・車イスで都電荒川線・あらかわ遊園
に続きます。
この車椅子旅行記は2023年の状況に基づいています。
東京観光旅行は電車の乗り降りとオストメイトトイレ探しで終わってしまいそうな
車椅子電車評論家・アシトド松井
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