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車椅子電車評論家・アシトド松井(オストメイト兼任障害者)
車いす利用者のための新幹線関係のブログを一覧表にしました、こちらからもご覧板ただければ幸いです
2022年に車椅子に乗ったまま客室にはいることを前提とした車いすスペース(座席を取り外したフリースぺース)のある新幹線に乗車することができ、日本の新幹線もついにその段階に来たのか(外国の新幹線車両では以前から車椅子に乗ったまま客室にはいれるスペースが確認されていました)と感動しました。
そこで以前アシトドのHPで作成していた「車椅子旅行者のための新幹線車両図鑑」の改訂版をつくることにしました。従来のHPは下記の☞をクリックしてご覧くださいね。
☞車椅子旅行者のための新幹線車両図鑑001(東海道・山陽新幹線)
☞新幹線で車椅子旅行するための車両図鑑002(東日本編)/つばめの情報有り
このブログでは初代「のぞみ」300系新幹線をバリアフリーという視点からご紹介いたします。
300系新幹線はオストメイト対応トイレが日本に存在していない時代の新幹線車両ですので車いすユーザーの視点からのみのバリアフリー情報になります。300系新幹線はすでに営業運転を終えていますが、東海道山陽新幹線でこのような車両が運行されていたのだ程度にご覧いただければ幸いです。
🟠初代「のそみ」300系新幹線
❶以前の新幹線車両より段差が大きくなったみたい
①東京駅に停車中の300系新幹線(1993年撮影)
東京駅のホームがカーブ状にあり車体が傾いているという条件を考慮しても、300系新幹線の車両とホームの段差が大きいことに気づいていただけるでしょうか。私を含めた複数の新幹線を利用した車椅子ユーザーの意見もそうでした。
🟡テレビの取材クルーと共に体験乗車
1994年そのような状況を車いす障害者団体の会長がマスコミに持ち掛けたところ、報道番組が興味を示して下され、手動車いす4名・取材チーム3名(レポーター・カメラマン・音声担当さん)・介助者2名と関係者家族3名で合同クルーを結成、JR東海さんにもご協力いただき。300系のぞみ号への車いすでの乗車体験取材が実現しました。
300系新幹線のぞみ号に車いす乗車体験するためホーム上で打ち合わせ
300系新幹線のぞみ号のホームと車両の段差を取材しました
同じ写真ばかり掲載してすみません。300系新幹線の段差のようす、取材カメラの邪魔にならないように乗車介助していただいた駅員さん、そして大勢で車いす4台を含む取材クルーを出迎えてくださった客室乗務員さんが写っています。
私の経験では、1994年時点で在来線のステップのある車両に木製の板を渡してもらった程度の体験しかなく、新幹線ホームに渡し板はありませんでした。
❷車椅子から座席に乗り移ってみます
アシトドのホームページをつくっていた1990年代後半.通信速度が大変遅く、大きな画像データを載せるのは、困難でした。その当時の小さな写真も紹介していますので、お見苦しい点はご容赦下さいね。
取材旅行の1年前1993年に撮影した大きな写真(ネガフィルム)が残っていましたので、デジタルデーター化してご紹介します。
🔴300系新幹線・多目的室
当時の私は手動車椅子を利用していてさほど問題は感じなかったのですが、100系・200系新幹線の多目的室にくらべて、大型の電動車いすユーザーにとっては使いにくいという意見を何人からかおうかがいしました。
「電動」と「手動」を切り替えるタイプもある軽量型電動車イス(簡易電動車イス)はまだ開発されておらず、電動車椅子は大きな物でした。
300系と500系の多目的室は富士山・浜名湖とは反対側にあり、山陽新幹線に入ると山側を通るため瀬戸内海も見えず、車窓からの風景が楽しめませんでした。
🟣300系新幹線・車いす対応トイレ
おむつ交換シートの有無が確認できませんでしたので、このように表記しました。オストメイト対応もありませんでした。
私自身はオストメイトなので便座に移動する必要はなく実体験はないのですが、脊髄損傷の仲間に言わせると移乗しにくい形態だったようで「100系」が良かったという意見がよせられました。
300系新幹線をなつかしむ鉄道ファンや車両開発担当者等の方には申し訳ございませんが、車椅子ユーザーの立場からはあまり良い内容の記事は書けませんでした。
すべての歩行弱者に鉄道旅行のきびしさを教えてくれた300系新幹線に感謝し、懐かしくふりかえる、。
お前はかわりものか!
車椅子電車評論家・アシトド松井
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