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車椅子電車評論家・アシトド松井(オストメイトも兼任してます)
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車いすでの公共交通機関旅行とオストメイト対応トイレ情報を紹介していたHPとブログ「アシカなくてもトドまらず」を再開してずいぶん経つのに、いつも車椅子ユーザーとしての視点からの旅行記ばかりで、オストメイトとしての立場からの記事を書いていないなあと反省しています。
そこで今回はオストメイトに不本意ながらも(私も好んでやっているわけではありませんよ)仲間入りされた方に、一応30年以上の経験を持つ私の体験談などを読んでいただければ幸いです。
私はコロストミー(人工肛門)ですので尿路系(人工膀胱)の方のことは実感としてよくわかりません。オストメイト対応トイレなど共通する部分もあるかと思いますので、そのあたりは事前にご承知おきくださいね。
また外出の話題が中心で皮膚トラブル等のストマケアーなど医療的なことも触れませんので、宜しくお願いします。
「アシカなくてもトドまらず」で使用しているオストミー関係用語
メーカーが使っておられる名前も販売戦略によって変わるように感じていますし、またバリアフリートイレ(後ほど説明します)という発想が出てくるまでは、車いす対応トイレとオストメイトトイレを分離した所を見たことがありませんでしたので、「車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ」などという名称を付けて紹介していました、このHP・ブログでは下記のような言葉を使っています。
また医学的な監修もうけていませんので、間違いがありましたらご指摘くださいね。
❶ストーマ
お腹に人工的に造られた肛門や尿管のこと、人工肛門や人工膀胱・人工的に造られた便や尿の排出口のことをいいます。
❷オストミー
ストーマを造る手術やストーマ自体を意味する言葉として使われています。
ストーマを持っている人をいいます。当然のことですが内部障害者で排便、排尿の仕方が健常者とは異なります。
余談ですが入院中オストメイトの患者が3人同室になったので「僕たちオストメイト―GOGO🎵」と騒いでいました。(郷ひろみさんの歌しってますか?)
❹パウチ(ストーマ袋)
ストーマの上からかぶせて、尿や便を受けるための袋、開発されるまではストーマを造った人は碗などをお腹に当てて、ほとんど外出ができなかったとうかがっています。臭い漏れを防ぐ技術も進み、オストメイトに外出や社会参加のする勇気を与えてくれています。
(ご案内)満足できる補装具ができる以前のオストメイトの生活について2010年にメールをいただきましたので、このブログの最後の方でご紹介しています。ご一読いただければ幸いです。
❺オストメイト対応トイレ(オストメイトトイレ)
オストメイトに対応したトイレ。このホームページ・ブログではパウチを洗浄するためだけの装備を備えたものをオストメイト簡易対応トイレ、オストメイトが無理な姿勢をとらずに排尿・排便が出来るように工夫された便器を備えたものをオストメイト対応フル規格トイレなどと記載しています。
❻オストメイト対応フル規格トイレ
オストメイトはお腹に排泄口があり袋(パウチ)をつけているため、立ったままの姿勢で排便・排尿をする方が自然な状態だそうです(私は車いすユーザーで全く立てませんので聞いた話です)。そこでこのようなトイレが考えられました。下の右側の緑色の人物風の写真をみていただければ、オストメイトが立ったままで排尿・排便をしている姿を想像していただけるのではないでしょうか。シャワーはパウチ内を洗浄するため等に使用します。 「洗浄流し」という 名称が一般的かもしれませんが、アシトドのHP・ブログ上のみで使っている言葉と理解していただければと思います。
❼オストメイト簡易対応トイレ
洋式トイレの便器の中にパウチを洗うための水が出るものや、便座の上の方に水道を固定しているタイプのものなどさまざまですが、いずれもパウチ内部を洗浄するための設備をそなえたものです。
オストメイト対応トイレ(オストミー対応トイレ)の表示について
オストメイト(オストミー)対応トイレの表示については二種類のものがありますが、お腹に穴をあけているイメージのマークが主流になっています。パウチ(袋)を洗浄する水のでるだけのものか、オストメイトが立ったまま使用できる便器をそなえているトイレなのかという区分はなされていないのが2023年時点での現状のようです。案内図はもちろん、トイレの扉に例外的に簡易対応と書き加えられているものもありましたが、シンボルマークに区別はありませんでした。
また有名な寺院・城閣のトイレにオストメイト対応施設がないのにシンボルマークをつけた多目的トイレに気づきましたので、表示を外すようにお願いしました。「車いす対応トイレ」にくらべて「オストメイトトイレ」の認識は、まだまだ進んでいないのかもしれませんね。
ストマ装着の一例
人工肛門に面板を貼って、その上からパウチ(ストーマ袋)を装着し、皮膚の温度で付着させた後にベルトで固定ています。
看護師さんの多くは粘着力が弱くなると心配され、面板の一部をカットすことに躊躇されることがありますが、私の場合は車椅子に座ってお腹が曲がっている姿勢が、もっとも自然な状態になりますので、面板の端が浮いてくることが多く最初に切断しておいた方が、長持ちすることがわかりましたので切断しています。
また、ストマの形態・大きさは一人一人ことなりますので、看護師さんに任せきりにするのには無理があると思います。
上肢がつかえる私の場合、自身で面板にハサミを入れてみて、上手くいった切れ端を残しておき、それ以降は.切れはしを保存しておいて、新しい面板に当ててボールペン等で線を引き、ハサミで同じ形の穴を開けられるようにしています。高価な面板数枚が無駄になりましたが最初だけですので、初期経費と割り切るしかありませんでした。
余談になりますが、自分にあった車椅子ができるまで.3台制作しています。補助が出るのは.1台だけ、私は幸い車いす生活になっても失職せず、その後も長期間・健常者のみの職場の唯一の車いすの職員として、給与を得ることができ支払うことができたのですが、車椅子はストマ用品に比べれば遥に高価、これも初期費用と言い聞かせしかありませんでしたよ。
オストメイトの補装具には、パウチ(ストーマ袋)を面板にはめ込んで、中の汚物を捨てる際などに取り外せる「ツーピースタイプ」のものと、パウチと面板が一体となつた「ワンピースタイプ」のものがあります。
尿路系(ウロストミー)の方にパウチを見せてもらったことが何度かあるのですが、パウチの下に尿を出すための管がついていました、見せて下さった方は全て「ワンピースタイプ」のものでしが「ツーピースタイプ」のものもあるようです。
オストメイトの補装具(一例)
人工肛門(コロストミー)の場合も臭い漏れの防止、そして価格的な理由から、「ワンピースタイプ」のものが主流になっているようです。病院の「皮膚・排泄ケア認定看護師」さんからも、そちらに変えるように勧められたのですが、私はオストメイトであると同時に全く立つことの出来ない(もちろん歩行も全く不可能)車いす生活という特殊な立場にあり、
①パウチ(袋)の下にある穴から便を絞り出して捨てることは.立てる姿勢がとれる人なら自力で可能だが、車椅子に座ったままの姿勢だとそれができない。
②便を適宜パウチ(袋)からだせないため、「ワンピースタイプ」の場合、頻繁に取り替えることになる(看護師さんから試供品をいただき、試してみるものの1日から半日で面板からはがして、新しいものに付け替えることとなり、トイレの利用時間も長くなり、面板を剥がす頻度が多くなるため、皮膚トラブルを起こす可能性が高くなる。
③上肢に障害が無いので「ツーピースタイプ」のものなら袋を取り外してトイレ内に汚物を捨てることが容易にできる。
という理由から事情を説明して、「ツーピースタイプ」の補装具を使用し続けています。「教科書通り」であるならば看護師さんの言われるとおりなのでしょうが、現実はそうはいきません、個別の事情を知っているのは当事者である障害者自身なのですから、補装具選びなどでも医療関係者や福祉機器の業者さん任せにすることなく、試行錯誤して、自分のライフスタイルにあったものを選んだり、工夫してゆくことが大切ではないでしょうか?
もし「教科書」がすべて正しいのであればアメリカによって「太平洋戦争」と名づけられた戦いに、私が国が敗れるはずなどなかったのです。理学療法士の🔵🔵君、リハビリだって教科書通りにはいかないものですよ。
どっかの反戦資料館で昭和初期の学校の教科書を読みすぎで、話しが飛躍しすぎておかしくなってきたよ!
日本オストミー協会制作のDVD「Ⅿessage From The Ostomates オストメイトからのメッセージ」によると、日本初のオストメイト対応トイレは地元での陳情活動の結果、1998年に千葉県に設置されました。ビデオをみると洗面台のような形で、通常の便座に比べれば遥かに高い位置にあり、立ったまま用をたすことが自然であるオストメイトの姿勢に配慮したものと思われました。
オストメイト簡易対応トイレについてはどのような経緯で作られたのかを調べたのですが分かりませんでした。ご存じの方はコメントいただければ幸いです。
DVD「Ⅿessage From The Ostomates オストメイトからのメッセージ」
には、車椅子のオストメイトという立場が珍しがられ依頼されて私も出演しているのですが、作成当時はオストメイト対応トイレの設置箇所自体が少なく、パウチ洗浄用シャワーを別に付けたオストメイトトイレや便座内から水が出るタイプ、姿勢に配慮した汚物流し(オストメイト対応フル規格トイレ)などが遠くに分散して設置されていて、各種トイレの使用方法をレポートするため、公共交通機関を乗り継ぎました。
というのは表向き、「車椅子での公共交通での移動」が専門の研究テーマだった私は「リフト付き路線バス」(撮影当時はノンステップバスは運行されていませんでした)、「一般乗客の方に助けてもらっての電車の乗換場面」なども、DVDの内に取り込んでもらって、Гオストメイトの方が車いす生活になっても路線バスや電車で外出できるョ」というメッセージを取り込んでいただきました。
オストメイト対応トイレ(姿勢に配慮した汚物流し)の使用イメージ
一般的には「洗浄流し」という言葉が使われているようですが、それでは排便・排尿時の姿勢に配慮したものかどうかわかりませんので、アシトドのHP・ブログではこの様なトイレをオストメイト対応フル規格トイレと紹介しています。
パウチ内を洗うことのみに配慮したオストメイト簡易対応トイレ
①便座内から水が出るタイプは全く使えません、下の水にパウチを落としてしまうことを何度も経験しています。
お前がどんくさいだけじゃ~!
パウチ洗浄用シャワーを別に付けたオストメイトトイレ
トイレとは別につけられた、シャワーを使うのですが、ほとんどが高い位置に設置さわており、車いす生活で全く立つことができない私にとっては、ただ見る(目の保養にはなるのかなぁ)だけのオストメイト対応施設て“す。
手作り(メーカーの規格ではない)のオストメイト簡易対応トイレ
写真を整理していたら出てきました。2003年に北海道で撮影したものとしかわかりませんでしたが、メーカーの規格によらない手作りのオストメイト簡易対応トイレです。
初期のオストメイト対応トイレ
はこの様な形態だと記憶しているのですが、合っていますか?
右の赤い☐内のトイレは.ストーマの位置が各人によって異なるため、高さを変えられるようになっていました。
多目的汚物流し
(という名称が良いのでは?)
オストメイトトイレが設置されたとされる1998年以前から、病院のナースステーションの奥など通常入院患者が入らないところに、尿器洗浄や汚物を流すための施設としてありましたので、本来はオストメイトのために規格されたものでは無いのではと思っています。その後、車いす対応トイレの横に設置されているのを見かけるようになりましたので、オストメイトが利用できるように転用されていったのだと考えています。
車椅子でオストメイトの私の立場からすると高さがストマの位置近くにあり、皮膚が汚れてもシャワーで洗い流すことができず、拭き取るしかないので、結果的に最も使いやすいタイプのトイレ(汚物流し)なのですが、オストメイト対応トイレの小型化が進んでいますので今後オストメイト用として増設される可能性は少ないと思われます。
バリアフリートイレとはこんな感じになるの?
オストメイト対応トイレが小型化している状況も見て下さいね。
JR大阪駅地下ホームエリアが2023年春に開業しました
2023年JR大阪駅に地下ホームが開業して、従来・新大阪駅から貨物線を迂回して大阪環状線に乗り入れていたため大阪駅に乗り入れていなかった「はるか」「くろしお」などの列車が利用できるようになりました。JR大阪駅のアクセス状況の変化については改めて紹介したく思います。
ここでは、オストメイト(外見からは健常者のように見えるため車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが使いにくい)と車椅子利用者・子供と共にベビーカ一を押して外出されている方など多様な利用者の多目的トイレへの集中をさけるため、考え出されたバリアフリートイレについて、オストメイトの車いすユーザーの視点から紹介したいと思います。
①JR大阪駅地下ホームエリア(2023年春開業)
せまい扉のトイレで車椅子で入れる広さは確保されておらず、様式のトイレもあるものの、手すりも片側のみ。歩行が不可能な車椅子利用者が用をたすとき汚してしまった手を洗うため、手すりの内側に設置されることが多くなった小さな洗面台もありません。表示があらわしているように車椅子利用者が使用できるものではなく、歩行できるオストメイトの利用を想定したトイレです。
②阪急・大阪梅田駅のバリアフリートイレ(と表示されていた)
入ってすぐの所(緑色のエリア)に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレそして奥に小型の車いす対応トイレとオストメイトトイレがあるようです。
写真右側の案内図(☐は著者がコンピューター上で記載したもの)
赤い☐は車いす対応トイレ 青い☐はオストメイト対応トイレを表しています
このトイレは利用者の多いターミナル駅のホーム階・改札口近くにあるためすごく混雑していて、他の車いす利用者もおられて入ることが出来ず、小型の車いす対応トイレやオストメイト対応のみのトイレの形態を確認することは出来ませんでした。
乗車体験したオストメイト対応トイレのある鉄道車両図鑑
➊JR新幹線のオストメイト対応トイレのある車両
N700系以降の東海道山陽新幹線車両
車内オストメイト対応トイレの大きい写真を掲載していますので下記のブログもご覧くださいね
☞N700S車両の新幹線に車椅子で乗車しオストメイト対応トイレも体験しました。
E7系 北陸新幹線車両
2023年に「かがやき」「はくたか」として運行されていた車両に乗車できました。
車椅子用スペースが4席分の車両に乗れましたが、ここではオストメイト対応トイレについて私の使用しての感想を記載しますね。またW7系という車両もありますがJR西日本とJR東日本との所属の違いによるそうです。
車内オストメイト対応トイレの詳細を説明していますので下記のブログもご覧くださいね
☞E7系北陸新幹線にオストメイトの車椅子利用者が乗車しました
扉を開けると直ぐに、「洗浄流し」タイプのオストメイト対応トイレで出来ましたので少し驚きましたが、オストメイトの排便・排尿姿勢に配慮したフル規格のものだと思います(私自身は車椅子ユーザーで立てませんので利用実感がわからないのですが)。
N700系に比べると深く造られていてオストメイトとしてはパウチ内の汚物処理がやりやすくなっているのではと感じました。
Е5系 東北新幹線
2013年に「はやぶさ」として運行されていた車両に乗車。オストメイト対応トイレがあるというので期待が大きかっただけに、便座内にパウチ内の汚物をながすための水道が付いている最も使いにくいタイプだったのでガッカリしてしまいました。
Е6系 秋田新幹線
2013年に「スーパーこまち」として運行されている車両に乗車体験。パウチ内の汚物を洗い流すだけの水道を設置した「簡易対応」でしたが、先に便座内でパウチを洗わなければならないЕ5系を体験してしまっているので、それと比べると便利に感じてしまいました。
Е5系もE6系新幹線も、オストメイトの排便・排尿時の姿勢に配慮した、対応トイレを備えたN700系以降に運行開始されていると記憶しているのですが、そうであるなら、なぜ新たな新幹線車両に利用困難な簡易対応トイレを設置したのでしょうか?このようなことは、考えたくもないのですが利用当事者であるオストメイトの意見も聞かずに設計されたのではないでしょうか?
➋近鉄特急のオストメイト対応トイレのある車両
近鉄観光特急「しまかぜ」
近鉄観光特急「しまかぜ」にオストメイト簡易対応トイレがありました
京都駅から伊勢志摩方面に運行されている近鉄の観光特急「しまかぜ」に乗車する機会があり、車内の多目的トイレを確認したのですが車いす対応のみのよう。ところがいただいたパンフレットには「オストメイトのマーク」が示されていて、トイレの扉にもおなじみのマークが。再度調べてみると壁面に「パウチ洗浄装置使用方法」という案内が貼られて、それに従って便座の横の扉をあけて収納されていた水道を引き出すとオストメイト簡易対応トイレが出来上がりました。
(写真で解説) 近鉄観光特急「しまかぜ」のオストメイト簡易対応トイレ
①京都駅から運行されている近鉄観光特急「しまかぜ」に乗りました。
②多目的トイレ壁面に貼られていた「パウチ洗浄装置使用方法」
③扉をあけると水道の施設があらわれました。
④オストメイト簡易対応トイレを設置し終えた様子。
オストメイトマークを見つけた時、期待が大きかったので「簡易対応」だったので、すこし残念でした。
乗車体験したオストメイト対応トイレのある鉄道車両図鑑なのですが、マークをみて期待して乗車するものの簡易対応のものが多くて残念でした。
また私の体験した範囲では「車いすスペース・対応座席」の近くの車いすトイレと同じ多目的トイレ内にオストメイト対応トイレも設置されています。
急な排便等でパウチがいっぱいになり素早い対応が求められることもありますので、オストメイトが車椅子対応座席を予約することは出来ないかもしれませんが、車両案内図をご覧になって周辺の座席を利用するのも良いかもしれませんね。
私は1990年代初めに車いすトイレを探し回り、そしてオストメイトトイレの便利さを体験したことから。オストメイトトイレ設置は数少ない「内部障害者のための街づくり」「内部障害者のためのバリアフリー」のケースだと実感しています。
車イスでオストメイトは大変だという話をしていたら脳性麻痺で肢体不自由の電動車椅子の知人に、「一人でトイレにいけるのだから良いじゃん」といわれてしまいました。その方はトイレに行くのにも介助が必要なのですから、自力でトイレに行けることはきっとすごい残存機能なのでしょう。
補装具(パウチ等)の無い時代の
オストメイトの方の体験談
(2010年にいただいたメールですので、年齢・時代等は考慮してお読みくださいね)
59歳です。
人工肛門の体ですと、いろいろと不便で行動にも制約もあります。
一番大変なのは体調(下痢の時が難儀します)です。
僕は先天性奇形の鎖肛の高位型で生まれ、生まれつきお尻に肛門が無いのです。生後直後に緊急手術で人工肛門を造設しないと死んでしまいます。
その時代(59年前)ですから人工肛門を造るだけで手術は終了です。
17歳までの生活は、すごく苦労しました。下痢の時なんかは衣服はウンコまみれになります。今のように装具(パウチなど)は無い時代ですから、浴衣を解いて腰にに一回り半する長さの物を使用していました。それをいくらか作っておいて、汚れたら洗いをしての使い回しです。
先に書いたように17歳までですが、17歳から人工肛門を閉じる闘病生活です。
この手術は必ずしも閉じれる手術ではないのです。
お尻の肛門括約筋、神経機能も皆無ですから、まったく先の見えない、博打のように一か八かやってみないとわからない手術でした。
今ではそのようの手術はおそらく行われないと思います。
6回の開腹手術も経て21歳に閉じる事ができました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。オストメイトの仲間からは車いす生活になったらどうしようと、心配された時期もありましたが、いろいろな可能性がある福祉環境になってきていると感じていただければ幸いです。
旅行に行っても当初は車椅子トイレさがし、1998年以降はオストメイト対応トイレの形状ばっかり写しまわって、全然観光にならない💧
車椅子電車評論家・アシトド松井(オストメイト兼任障害者)