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車椅子電車評論家・アシトド松井
新路線開業時にすら意図的にホームと車両床面に段差を造り続けてきたとしか、思えない日本の鉄道。その理由として
①空いているときと、満員時では重さの加わり方が変わり、ホームと車両の段差の高低が変わるため満員時に逆段差(車両の床面よりもホームが高くなる状態)を避けるため。
建設当時の車両床面の高さを一定化する技術水準も影響しているのだと思います。
②「ホームよりも車両の段差を高くするように」と解釈できる通達が出されていた。
ということが車いす旅行仲間の間でいわれていました。②については調べてみたのですが、そのような通達を見つけることができず確証は持てなかったのですが、近年ようやく一部の大都市部で「ホームと車両の段差・隙間解消」がなされるようなった駅のホームを利用することが可能になってきました。そこで車椅子鉄道旅行仲間は車両とホームの段差を超えてきたのかをご紹介したいと思います。
名古屋のあおなみ線が路線全体で段差解消がなされているというので、2004年体験調査に出かけました。
車椅子ユーザーが電車に乗るときに最後のバリアーになるのが、車両とホームの段差ですが、解消方法にはいろいろな方法があります。
🟩開業当初から段差・すき間を造らない方法。
下の写真は福岡市地下鉄・七隈線です、車両とホームの段差そして隙間が最小限に設計されており、まるでエレベーターに乗るような感覚で、利用できました。今後新設される路線には是非手本にしていただきたい、鉄道路線です。
七隈線では列車とホームにすき間ができないように直線の区間に駅を造られたと伺いました。
🟦造られた段差のホームにスロープ板を張り付けて固定する解消方法。
下の写真は大阪モノレールのものですが、もともと段差のあったホームにスロープ板を張り付けて解消がなされました。スロープ板は当初は一か所のみでしたが、全ての扉にもうけられているようです。
🟪くし状ゴムと床面かさ上げによる段差・すき間解消
❶神戸市営地下鉄山手線
赤の➡の部分をご覧いただければスロープ状に床面がかさ上げされ、ゴムで隙間解消がはかられているのがご理解いただけると思います。
❷大阪メトロ
🟨首都圏で「列車とホームのすき間をせまくしています」乗場(ゲート)を体験しました
くし状ゴムと床面かさ上げによるすき間解消と推測していますが確認はとれていません
❶JR東京駅・東海道山陽新幹線ホーム
前輪(キャスター)が大きな車椅子の場合はこれで良いのですが、段差が残っており小さな前輪の車いす利用者の乗降を助けるため、さらに渡し板を設置して下さいました。
🟫京都市営地下鉄・は扉の外側が斜めにしてあり車イスでの乗降がスムーズだったが、なぜ段差解消がなされていた京阪電車(京津線)の乗り入れ車両の規格にあわさなかっの?
前輪の小さな車椅子を利用していた私は、乗降の際キャスター(前輪)を上げる必要がありました。
大津方面(京津線)から乗り入れていた京阪電車の車両は扉の外側はフラットで、渡し板が必要でした。
京津線のホームは後に開業した東西線ホームより僅かに高く造られており、東西線を抜けると段差が無くなります。でも階段のみの駅も幾つか残っていますよ。
そら京都市営地下鉄の方が偉いからじゃ~!駅名変更も地下鉄が優先したんだよ
東西線乗り入れ区間では、「段差がある電車が来た」とか言われて、お京阪かわいそう😢
🟥ホームの床がせり上が段差・すき間が解消される
➊ラクープ
でも機械での対応ではベビーカーを利用した方には対応できないのでは?
ラクープが設置され始めた頃はベビーカーで電車に乗る方をあまり見かけませんでしたよ。電車に乗るときはベビーカーは折りたたんで下さいというポスターが駅に貼られていた時代もありましたよ。
駅員さんがリモコンで操作するのだけど、最初からホームを車両の床面の高さに合わすことは出来なかったのかなぁ~?すき間が無くなる効果は認めますが。
当時の車両の高さを一定化する技術水準と大人の事情があるのじゃ!
➋全自動可動スロープ
JR桜島駅で実験 されていたのに、間に合いませんでした
車いすアクセスマニア集会で講師をしていただいた方がYouTubeで紹介されたいたので実験が行われているJR桜島駅(大阪市内)に行ってきたのですが、すでに実験終了とのことで、駅員さんに可動スロープの跡に案内してもらいました。
駅員さんお忙しいのにすみません。すき間解消の工夫もあったようです。
せっかく遠方から時間をかけてやって来たのに残念じゃ
嘘コケ 隣の駅からUSJの帰りに立ち寄ったんじゃないの
ブログが長くなってきましたので、ここまでにいたします。首都圏の「ホームと列車のすき間をせまくしています」扉につきましては改めてご紹介できればと考えています。
こんな段差のある車両ともめぐりあいました
車いす障害者さま、ご無体にも程があります、お控えなされ!
①の写真はステップのある気動車の後に床の高い電車が運行されたため段差が、大きくなったJR奈良線の駅
②の写真は車両の扉外側に設けられた2段の階段を上り(さらに車内に1段ステップがあり合計3段)乗車する福井鉄道
また大昔の写真をだしてきましたね、読者が混乱するでしょう😡
①のJR奈良線の駅は1995年の撮影じゃないですか。とっくにバリアフリー化がなされて、ずいぶん段差も縮小されていますよ。
②の福井鉄道ではホームの床を下げて、低床車両を走らせることでバリアフリー化を実現しようとされていますよ!
こちらは2023年撮影の写真
「満員時に逆段差(車両の床面よりもホームが高くなる状態)を避けるために空車時に床を高くするため段差ができます。」と説明を受けたのに、超満員になってもホームとの段差があるのはなぜなんだょ~!
そんなことに疑問をもつと良くないことが起こりますよ😥
車椅子電車評論家・アシトド松井
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