アシカなくてもトドまらず

車椅子で鉄道・路線バス等を使っての旅行を紹介しています。適当なブログから「☞アシトドのブログのメニュー画面へー」をクリックしてくださいね。オストメイト情報もあります。

車いすで二条城(京都市内)に京都市営地下鉄で行きました。紅葉と桜の季節に訪問しています。

二条城・東大手

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車椅子電車評論家・アシトド松井

2022年晩秋、車椅子利用者単独で京都市営地下鉄に乗って、二条城前駅で下車。二条城を巡ってからJR二条駅方向へ、途中2018年に改修されたという「二条城外濠公衆トイレ」をチェックしてから、高架のJR二条駅をくぐって反対側の複合商業施設で食事をとって、隣接する京都市営地下鉄二条駅から電車に乗って戻ってきました。といっても分かりにくいので略図をつくってみました。(全ての駅を記載しているわけではありません)

 

この旅行記は2022年(一部2023年)の状況に基づいています。

地下鉄で行く二条城周辺略図

まずは、車椅子で京都市営地下鉄二条城前駅を利用します。

烏丸御池駅方面からの地下鉄に乗って、二条城前駅で下車します。

京都市営地下鉄二条城前駅

二条城前駅の車両とホームの段差とエレベーター

1997年に開業した、京都市営地下鉄東西線は地下鉄の車両(この写真は京阪の乗り入れ車両です)の端が斜めに切ってあり、電動車椅子でも単独乗降が可能ということで、好評でしたが。都市部を中心に全く段差の感じられない地下鉄路線が誕生してきた今日ではやはり、見劣りしてしまいます。運動能力を著しく落としてしまった著者は、渡し板設置サービスを受けました。

二条城前駅の多目的トイレと地上のエレベーター

京都市営地下鉄二条城前駅には普通の車椅子対応トイレ(オストメイト対応無し)がありました。エレベーターを地上に上がると正面に二条城・東南隅櫓が見えてきます。

車椅子で二条城に入場します

二条城、入場門である東大手門が右側に写っています

二条城周辺の道路はきれいに舗装されていて車椅子でも移動しやすいのですが・・・

東大手門より入城します、後は砂利道が続きます

東大手門を入ると、すぐに舗装はなくなり砂利道になります。手動車椅子での移動は困難です。東大手門を入って左側の総合案内所で電動アシスト付きの車椅子の貸し出しが行われていました。私は簡易電動車椅子で訪れていて自力での乗り換えは困難な状態ですので、そのまま砂利をかき分けながら進みます。

二条城現地案内図

結論から先にかきますが。青〇印が普通の車椅子対応トイレがあったところ、赤〇印が車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがあったところです。なおコンピューターに取り込んだ写真に著者がマークを付けたもので、この現地案内図にはオストメイト対応トイレの表示は有りませんでした。また黄🔲印の本丸櫓門(東橋)からは石段があるため車椅子では本丸に入れませんでした。反対側の西橋からはスロープ状の道で本丸に入ることが出来ました。

唐門から二の丸御殿に向かいます

唐門

二の丸御殿

二の丸御殿の前で、観光客の方に記念写真を撮ってもらいました。

二条城は徳川幕府の京都での活動拠点の一つで、徳川慶喜による大政奉還はこの二の丸御殿で行われました。

二の丸御殿への車椅子入口

二の丸御殿は、一般の方の入り口の右側に車椅子入口があり御殿内部へのスロープ通路があります。御殿内用の車椅子に乗り換えを求められるのですが、単独での乗り移りが困難になっている著者は、御殿内には入りませんでした。昔は電動車椅子でも入れてもらえたらしいのですが、文化財保護との兼ね合いで現在ではこのような対応になっているようです。なお以前に御殿内に入れてもらった状況についてはアシトドのホームページでご紹介していますので、ご覧いただければ幸いです。

https://ashitodode.gozaru.jp/index_077.htm

二条城障壁画展示収蔵館へ行きました

二条城障壁画展示収蔵館

二の丸御殿に入れなかったかわりに、スロープ通路のあった二条城障壁画展示収蔵館を見学させてもらいました。土足厳禁だということを知らずに、電動車椅子のまま入ろうとしたら数人の職員さんが出てこられてビックリしてしまいました。タイヤを拭いてもらって障壁画を楽しむことが出来ました。

二条城障壁画展示収蔵館裏側の車椅子対応トイレ(オストメイト対応は無し)

北大手門

清流園

二条城内の庭園・清流園にて記念写真を撮ってもらえました。

季節は秋 京都で車イスでの紅葉狩りです。

清流園近くの紅葉

清流園近くの多目的トイレ(オストメイト対応は無し)

紅葉と本丸の石垣

西橋からスロープ状の道で本丸に入れます

著者が訪れたときは本丸御殿は保存修理中でした。

 

西橋の前に城内で唯一確認できた車椅子・オストメイト対応フル規格トイレです。

西橋前の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

オストメイトフル規格トイレで著者にとってはとてもありがたかったのですが、トイレへの通路が凸凹で車椅子でアクセスするには気を使いました。

西南隅櫓

西南隅櫓を城内からと外堀側から撮影してみました。

 

🟥2023年桜の季節に再度訪れましたので、割り込んで書き込みます。

 

手動車椅子ユーザーとその介助をされている方と二条城内で謁見することができました。

徳川家康豊臣秀頼が対面したわけじゃないのよ、出合って話をしただけでしょ!

二条城内に敷き詰められた砂利を手動車椅子で行かれます

深い砂利を手動車椅子を押すのは大変なようで、キャスター(前輪)をあげて移動されていました。

 

桜の季節の二条城は華やかな雰囲気でした。

桜の花咲く二条城内(2023年撮影)

2022年の話に戻しますね

 

東大手門から外に出て、南側の外堀沿いに二条駅を目指して車椅子を進めます。

二条城外堀公衆トイレ(車椅子・オストメイト簡易対応)

途中で公衆トイレがあり、期待して入ってみたのですが、パウチ内の汚物を流す水道の付いただけの簡易対応のものでした。

JR二条駅そして京都市営地下鉄二条駅に着きました。

JR二条駅と地下鉄・二条駅へのエレベーター

高架のJR二条駅をくぐって、反対側にでました。JRの駅の北側に地下鉄の駅へのエレベーターがあるのですが、わかりにくい場所にありますね。

京都市営地下鉄二条駅の多目的トイレとエレベーター

京都市営地下鉄二条駅でようやく車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ(オストメイトが排便・排尿をする姿勢に対応したもの)を見つけることが出来ました。

また右側のエレベーターと共に写っているのは京都市地下鉄東西線の車両で、1997年の開業当時は扉の端が斜めに切ってあり、電動車椅子でも単独乗降が出来ると車椅子旅行仲間の間で評価されていた車両です。今日ではホームのかさ上げ等で段差のほとんどない鉄道路線も見られるようになり、やはり見劣りしてしまいますね。なおJR二条駅についてはエレベーターがあり、後日確認したところ改札口内のトイレの形態は車椅子・オストメイト簡易対応トイレでした。

 

この旅行記は2022年(一部2023年)の状況に基づいています。

 

城巡りか、多目的トイレ巡りか判らないような旅行記になりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。私の本来の趣味は史跡・城跡巡りですので、そちらの方にも再び行動範囲を広げられればと思っています。今後とも宜しくお願い致します。

 

特典画像(1994年頃の JR・旧二条駅

高架工事が完成する以前のJR二条駅は城郭建築風の建物で、現在は京都鉄道博物館に移築され保存活用されています。仮設のスロープ通路が設けられており、車いす利用者はホームにたどり着くことが出来ました。

二条駅

二条駅ホームへの仮設スロープ通路

車いす鉄道マニアの私としては、この仮設スロープ通路もしてほしかった。

そこまで望むのはさすがに無理があるんじゃないでしょうか?

 

オストメイト兼任のお城好き

車椅子・電車評論家・アシトド松井

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車椅子で行く紅葉狩り 京都洛北(貴船・鞍馬)を電車・路線バスで巡りました

叡山電鉄貴船口駅前にて

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

2022年晩秋、大阪方面からの京阪電車を終点・出町柳駅叡山電鉄に乗り換え。もみじのトンネルを車窓から楽しんで、貴船口駅で下車。偶然運行されていた京都バスのリフト付きバスに乗せてもらい、紅葉の名所・貴船神社の近くまで移動。食事を楽しんだ後、貴船口駅に戻って、一駅奥の鞍馬駅まで乗車。鞍馬寺をのぞんで、再び出町柳駅まで戻って京阪そして東福寺駅からJRに乗り換えという行程でJR京都駅まで戻ってきました。

と書いても何のことだか分かりませんので路線図(略図)を作ってみました。

京都・洛北、叡山電鉄への路線図(略図)

今回ご紹介する全ての駅は平坦もしくはエレベーター完備で車椅子での乗降が可能でした。詳しくは本文中でご紹介いたしますね。今回は簡易電動車椅子利用者1人と介助の健常者2名の旅となりました。

では、いつものように画面上ではございますが、晩秋の京都洛北・紅葉狩りの旅をご一緒にお楽しみいただければ幸いです。

京阪電車出町柳駅に行きます

大阪方面から出町柳駅到着の京阪特急と車椅子スペース

京阪・出町柳駅は地下にある終着駅、エレベーターで地上に上がるとすぐに、叡山電鉄出町柳駅に乗り継ぐことができます。多目的トイレは使用中で内部の設備は確認できませんでした。

叡山電鉄出町柳駅から電車に乗ります

叡山電鉄出町柳駅

地下にある京阪乗り場への入り口が、写っています。叡山電鉄出町柳駅頭端式ホームで、改札口までは少し傾斜があるものの各ホームには平坦に移動できました。

出町柳駅停車中の叡山電車

今回の旅では「鞍馬行き」の電車に乗ります。
その前に恒例、叡山電鉄出町柳駅、多目的トイレチエック。

叡山電鉄出町柳駅、多目的トイレ

改札口からみて左端のホームに多目的トイレが有りました。以前は狭い車椅子対応トイレだったのですが、美しく改装されて、車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが設けられていました。

叡山電鉄出町柳駅、車椅子用渡し板設置サービスとスペーズ

「鞍馬行き」の叡山電車に乗せてもらえました。いよいよ、もみじのトンネルを通って貴船口駅へと出発です。

車窓から洛北の景色

電車は洛北の街を山奥へと進みます。

もみじのトンネルを通過します

貴船口までの途中、市原駅二ノ瀬駅の間に「もみじのトンネル」とよばれる場所があり車窓から紅葉を楽しむことが出来ました。

もみじのトンネルを車窓から楽しむ

もみじのトンネルの終点・二ノ瀬駅(階段のみの駅です)

もみじのトンネルにはライトアップされる期間もあります。写真は2008年のライトアップの状況です。車椅子で行ったのですが、大変寒かったことを覚えています。

2008年ライトアップされる二ノ瀬駅

車窓から写しているのでピントがガラスに合ってたり、車内の照明が写っていたりと写真的にはいまいちですね。

こんな写真をブログに載せるなんて、障害者だからといって甘えているんじゃないですか!  というわけで、

貴船口駅に到着しました

貴船口駅に到着する叡山電車

叡山電鉄貴船口駅

貴船口駅にはエレベーターと車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。設備の詳細については後ほどご紹介いたしますね。ここから山道を貴船に向かいます。

貴船の周辺で昼食をとかんがえていたのですが、案内にある数あるお食事処(多くは川床で有名なお店・寒い時期は川床はやってないと思いますけど)のうち車椅子で入れる所はあるのでしょうか?

貴船神社周辺のご案内

貴船口の駅前から、貴船紅葉狩りの季節ということもあって、京都バスさんの小型バスが頻繁に運行されていました。乗降客の案内誘導にあたっておられた社員の方に「車椅子で乗れるバスの運行はないのですか?」と伺うと、運転手さん達に問い合わせてくだされ、1台がリフト付きバスであることが分かりました。

貴船口駅から運行されていた京都バス

最初はバス停で待っていたのですが、大勢の乗客と次々やって来る観光バスや自家用車で道路が狭いこともあり、車いすでの乗車は危険。少し離れたバスの回転場(駐車場)に誘導してもらって、乗せてもらえることになりました。

バス停で待つていたのが回転場に誘導してもらうこととなり

リフト付き小型路線バス

小型ノンステップバスのポンチョが主流になる前に、よく乗せてもらったリフト付きバスでしたが、私は途中でリフトが動かなくなって運行中止にしてしまった経験があり、無事に乗降できるかドキドキものでした。座席の折りたたみに手間取ったものの、貴船にむかって無事発車しました。

京都バスの車椅子スペース

貴船貴船神社周辺の地域)に向かうバスの車窓からも紅葉が美しく見ることが出来ました。

バスは山道を上って貴船へ向かいます

貴船につきました。

京都バスの小型リフト付きバスを降りるようす

本来の貴船のバス停はもう少し山奥にあるのですが、大勢の観光客に対応するためか、手前の広い場所に臨時のバス乗降場が設けられていました。

貴船神社へそして車椅子で食事のとれるお店を探しに行きます

紅葉を見ながら貴船の街に向かいますが

あれ!車椅子の転倒防止用の車輪が曲がったままですよ、知らぬが仏、いつ転倒してもおかしくない状態でしたね。

沿道の川床で有名なお食事処を見て回るものの、階段だったり、座敷しかなかったりと車椅子で入れるお店は見当たらない!今回は他の車椅子旅行記との差別化をはかるために、貴船での食レポを入れたかったので、一生懸命お店探し。

車椅子で入れるお店を探して山道を上って行く

1軒のお店がわずかな段で入れそうだったので、のぞいてみるとカウンター席が見えました。車椅子で入れるお店を探していたんだと申し出ると、お店の方が席をのけて中に案内して下さいました。

貴船ぼたん鍋をいただきました

共同作業所の工賃が少なくて苦労されてる障害者仲間の皆さん、贅沢してしまいすみません。私も30数年ぶりの猪鍋です。なんとか食レポをと思ったのですが、あまりに感動的だったので、食べるのに夢中で言葉になりません。また食事中にもかかわらす、退店時に席を立って下さった方、段差を介助して下さった方、ありがとうございました。

貴船周辺・紅葉の写真

貴船神社の正面にて

貴船神社

貴船の清流

帰りは下り坂ですので、そのまま貴船口駅に戻ります。途中のバス停でバス会社の方が心配して声をかけてくださいました。行きの長い上り坂を路線バスに乗れたので、簡易電動車椅子のバッテリーが助かりました。突然の車椅子乗客に配慮・対応いただき有難うございました。

叡山電鉄貴船口駅に戻ってきました

叡山電鉄貴船口駅

さきほど出来なかった、貴船口駅バリアフリー状況をご紹介させてもらいます。駅正面右側にエレベーターがあり、2階が改札口そしてホーム(片側のみ)へと続きます。

多目的トイレは1階にあり車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。またエレベーターはストレッチャーにも対応できる奥行きのあるものでした。

貴船口駅のエレベーターと多目的トイレ

貴船口駅周辺の紅葉もなかなかのもの

貴船口駅・改札口からのながめ

この日は紅葉狩りの観光客が大勢乗降されており、駅員さんがおられて渡し板の設置サービスをうけることができましたが、常時駅員さんがおられるかどうかは分かりません、駅を利用されるときには事前に確認されることをお勧めします。

貴船口駅(片側ホーム)にて車椅子用渡し板設置サービス

車椅子の行楽客を乗せた電車は、さらに一駅奥の鞍馬駅をめざします。

鞍馬に着きました

鞍馬駅は頭端駅で電車から改札口、そして外部一般道に平坦に移動できました。駅構内と周辺を探したのですが、車椅子対応トイレ(もちろんオストメイト対応も)は見つかりませんでした。

叡山電鉄鞍馬駅

鞍馬駅前は行楽客でにぎわっていました。

鞍馬といえば天狗様

駅前から少し行くと鞍馬街道に出るのですが急な坂道、鞍馬寺までの街道沿いに土産物や、うどん・そばなど軽食のお店などもあり、車いすでも入れそうなところも幾つか確認できました。

駅から鞍馬寺へと向かう

鞍馬寺正面で記念撮影

鞍馬寺

著者は健常者時代(35年ぐらい前だと思う)鞍馬寺に参拝したことがあるのですが、急な参道のためケーブルカーがあったことを記憶しています。さらにその後、山道を貴船神社に向かったのですが、若いっていいですね、歩けるっていいですね!

街道沿いのお店で一息

参道のお店で抹茶とお餅をいただきました。

鞍馬の天狗

おまえ、あちこち出かけて車椅子旅行記をブログにあげて、食レポまで計画、

天狗になってるんと違うか!

あんたに云われたくないよ!

 

というわけで、鞍馬駅から電車に乗って、出町柳駅京阪電車に乗り換え。さらに東福寺駅でJR奈良線に乗り換えてJR京都駅まで帰ってきました。

鞍馬駅から電車に乗ります

鞍馬駅での渡し板設置サービスと車椅子スペース

東福寺駅京阪線からJR線に乗り換えJR京都駅に戻ります。行楽客で大変混んでいました。お前が来るからじゃ!

東福寺駅のエレベーターとJR京都駅のようす

この旅行記は2022年の状況に基づいています。今後のことは是非ともご自身の車椅子でお確かめくださいね。

京都観光でも車椅子利用者をあまり見かけない地域の旅行でしたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。土砂災害という不幸な出来事で長い期間運休が続いたのち再開した、叡山電鉄市原駅以北の地域を訪れたわけですが、貴船口駅バリアフリー駅として生まれ変わったおかげで、車椅子やオストメイトの障害者仲間の方にはこの駅を基点とした洛北観光が計画で来るのではと感じました。まだまだ都市部以外での車椅子観光は難しいのが現状ですが、事前に万全の準備をするよりも、言語障害もなく話せるという残存能力があるのなら、そのつど鉄道会社の方やバス会社の方と交渉しながらの旅というのも楽しいかもしれませんね。

オストメイトの気持ちが分かる

車椅子電車評論家・アシトド松井

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車椅子で行く天橋立(日本三景)   鉄道とモノレール・観光船での旅行

天橋立

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車椅子電車評論家・アシトド松井

2022年、JR京都駅・嵯峨野山陰線ホームから「特急はしだて」に乗車、京都府北部・日本海側の天橋立駅で下車して、天橋立ビューランドでモノレールに乗せてもらって、山頂から天橋立を望み、その後、阿蘇海(天橋立に区切られた内海)で観光船にのりました。

 

ここからの旅行記2022年著者が訪れた状況に基づいています。いつのものように画面上ではございますが、車椅子で行く天橋立日本三景)の旅をご一緒に楽しんでいただければ幸いです。

例によって私の旅行の起点、JR京都駅からご案内いたします。

「特急はしだて」は「特急まいづる」と連結されていました

JR京都駅から嵯峨野山陰線ホームから「特急はしだて」に乗車します。綾部駅までは「特急はしだて」と連結して運行されていました。嵯峨野山陰線ホームのトイレは車椅子・オストメイト簡易対応トイレでした。

「特急はしだて」(モハ287-104)への乗車と座席への乗り移り

今回、京都駅から乗車した「特急はしだて」はモハ287-104という車両でステップがなく、また座席のひじ当てが(私の記憶だと片側だけ)が上げられる構造でした。

「特急はしだて」モハ287-104の車椅子対応トイレと多目的室

トイレは扉が曲線的に通路側にはみ出して室内を広く造られており、車椅子で楽に入ることが出来ました。多目的室もありましたが、施錠されており内部の確認は出来ていません。

「特急はしだて」(モハ287-104)車内にて

すっかり運動能力を低下させてしまった著者は(アシカが肥えてトドになった)、車椅子に乗ったままで、鉄道旅行を楽しみます。同乗された方に写真を撮ってもらいました。

列車は丹波地方の山岳地帯を走ります

上写真右側が福知山城です。戦国時代、明智光秀丹波経営の拠点としたお城です。著者は2002年手動車椅子で上ろうと試みて、あまりに急な坂道に途中でくじけてしまった思い出があります。

 

列車はJR線から京都丹後鉄道の路線に入り、天橋立駅をめざします。

天橋立駅に着きました。

天橋立駅にて、車椅子での降車ようす

京都丹後鉄道・天橋立駅では、ステップがありまた扉の幅が狭かった古いタイプの特急車両に合わせて作られたと思われる、長くて車両側の端が狭い渡し板が使われていました。板の端が待合室の壁近くまでのびて、降りるとき少し大変でした。

天橋立駅のエレベーター

2010年に訪れたときには、車椅子乗客はホーム端のスロープ通路を利用していましたので、エレベーターが設けられてベビーカー利用の方や、歩行困難の方にとっても、大変便利になりましたね。

改札口を出てまずは、多目的トイレの撮影を。(ほかにすること無いんかい)

天橋立駅と駅改札口外側にあった多目的トイレとその場所

天橋立駅には改札口外側に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました(赤🔲のような形態)。また写真では階段しか写っていませんが、スロープ通路で駅にたどり着けます。

天橋立駅の裏側の山にある「天橋立ビューランド」へ向かいます。

天橋立ビューランドへの道中

距離的には近く歩道も整備されていましたので手動車椅子での移動が可能でした。踏切が1か所あるのでキャスターを上げてクリアしましょう。キャスターを上げられない方は(最近の私もそうですが)、観光客の来られるのを待って、助けてもらいましょう。

天橋立ビューランド・モノレール乗り場

踏切を渡ると間もなく、天橋立ビューランドへのモノレール乗り場に着きました。人気の観光スポットそして休日ということで混んでいました。

モノレール乗り場の前に多目的トイレ

モノレール乗り場の前に多目的トイレのマークがあったのですが、使用中だったため、どのような設備だったか確認できませんでした。また自動車でも大勢の方が訪れているようでした。

チケットを買ってエレベーターで乗り場に上がります

2010年に訪れたときには、モノレール乗り場へのエレベーターはなく、急な坂道を同行介助者と職員さん4名ほどで押し上げてもらったことが思い出されました。エレベーターは一応車椅子用とはなっていましたが、ベビーカーやそのほか歩行弱者の方のために臨機応変に利用されていました。

天橋立駅ビューランドのモノレール

モノレールがやってきました。山頂側の車両に車椅子が乗り込むことが出来ます。また下の方にリフト乗り場も写っています。

モノレールの隙間と段差・車椅子での乗車のようす

天橋立ビューランドのモノレール乗り場は隙間・段差ともほとんど無く、すっかり運動レベルを落としてしまった著者でも、楽に乗降することができました。

 

2010年の天橋立ビューランドの様子について興味のある方はこちらをごらんくださいね。モノレール乗り場にエレベーターが出来るまでいかに大変だったか(介助の係り員さんたちが)がお分かりいただけると思います。

http://kurumaisu.iinaa.net/tanbatangokankou001.htm

モノレールで山頂に着きました

「飛竜観展望所」にて、モノレールの中で話をさせてもらったベビーカーを押すお母さん達に、天橋立をバックに写真を撮ってもらえました。

「飛竜観展望所」にて天橋立をバックに記念撮影

横では股のぞきをやっておられました。車椅子だと股のぞきをしようとすると転倒しちゃうかもね。

係りの方に案内してもらって、スロープを上がって、高台にある展望レストランで食事をとりました。メタメタ混んでて、店の方に声をかけるのも気の毒なくらい、でも長く待ったおかげで、天橋立を望む野外テーブルを確保でき、天橋立を望みながら海鮮丼をいただくことができました。

スロープをあがって高台のレストランで海鮮丼をいただきました

展望レストランを後に、メリーゴーランド近くにある多目的トイレを使おうとするのですが、扉が少ししか開かないし、簡易ベットが折りたたんでいないものだから、中にはいれないよ。

天橋立ビューランドの多目的トイレ

困っていると親切な観光客の方が扉を直して、ベットも折りたたんで使えるようにして下さいました。ありがとうございます。

遊園地になっていた天橋立ビューランドを後にします

天橋立ビューランドにはメリーゴーランド・ミニ鉄道・観覧車などがあり子供連れでにぎわっていました。再びモノレールに乗り山を下ります。

モノレールから天橋立を望む

モノレールの車窓からも天橋立がよくみえました。写真左側の海が阿蘇海(天橋立に区切られた内海)でそこで運行されている観光船の乗り場に向かいます。


モノレールをおりて、先ほどの踏切を渡って海側に、天橋立駅の方へと戻ってゆくと、
右側に人通りの多い参道が見えてきます。

左に行くと天橋立駅 右に行くと知恩寺です

参道のおくに知恩寺の三門があります。

知恩寺を参拝します。

知恩寺の三門

知恩院の三門には石段があって車椅子ではくぐることができなかったのですが、海側に迂回すると舗装された道があり、所々小さな隙間がありキャスターを上げなければならなかったものの、知恩寺文殊堂にたどり着けました。

文殊堂へのう回路

知恩寺文殊堂に参拝しました

知恩院文殊堂は「三人寄れば文殊の知恵」で知られているそうです。

 

知恩寺の海側にある観光船乗り場「天橋立桟橋」につきました

天橋立桟橋にて 廻旋橋がみえています

天橋立桟橋から観光船に乗ります。桟橋からは船が通ると90度旋回する廻旋橋がみえました。残念ながら船は通らず、旋回している姿をみることはできませんでした。

観光船に乗って阿蘇海(天橋立に区切られた内海)をめぐります。

天橋立桟橋から車椅子で観光船に乗るようす

船内とデッキのようす

座席の一部のひじ当てが上げられ、車いすから乗り移りし易いように作られていました。船内で売られていたカモメのおやつ(かっぱえびせん)を食べていたら、カモメが寄ってきました。

観光船デッキより天橋立をのぞむ

 観光船内より天橋立をのぞむ

阿蘇海遊覧を終えて、天橋立桟橋にもどってきました。船の中でご一緒した車椅子利用者とその家族の方から、宿泊施設のバリアフリー情報をどうやって調べたら良いかというご質問をいただきましたので、ここで改めてご紹介しますね。(見てくださっていると嬉しいのですが)

滋賀県の宿泊施設については 旅しがstyle

日本全国の宿泊施設については (インターネット版)全国車いす宿泊ガイド

がお勧めです。名前で検索されると出てきましたよ。

天橋立桟橋で車椅子の下船のようす

天橋立桟橋を後に廻旋橋を渡り天橋立の松並木を巡ります。

天橋立・現地案内図

ますは上の案内図で位置関係を確認していただきたいのですが、字が細かくてわからない?地図の左端の方だけ巡ってみました。

廻旋橋を渡たります

一つ奥の大天橋も渡ります

天橋立・松並木

手動車椅子の同行者はお疲れが出て、橋の近くで休憩中。観光客の方に写真を写していただきました。

天橋立の最初のトイレ

廻旋橋からアクセスして最初に見つけた松並木のなかのトイレには、念願の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。

 

橋を渡って駅の方へと戻ります

駅への途中の駐車場にて、海がとても静かて、いい景色です。

天橋立駅前でお弁当とお土産を購入しました

 

天橋立駅前で注文を受けてからカニ弁当を作って下さる、店をみつけました。電車の時間の関係で、食事をとってから乗車するには早すぎたので、新鮮なカニ弁当が購入できたのは幸運でした。では「特急はしだて」車内で食レポをと思っていたら、車内が撮影には暗かったことと、揺れて手振れをおこしてしまい、ピンボケの写真しか撮れませんでした。お弁当は美味しかったけど、食レポ企画は没です!

 

また私は受けをねらって小判型の入浴両を購入し、街の有力者にばらまきました。

お主も悪よのお!

天橋立駅に帰ってきました

「特急はしだて8号」に乗って京都駅に戻ります。

天橋立駅ホームにて

再び長いスロープ板を用意していただきました。ところが・・・

ステップのある「特急はしだて8号」への乗車のようす

天橋立駅から乗車した、「特急はしだて8号」は京都タンゴ鉄道のKTR8016という車両で運行されて、残念ながらステップがあり急勾配。

KTR8016車両の内部のようす

ひじ当て(アームレスト)が上げられないので、座席への乗り移りが・・・

多目的トイレは通路に対して直線に造られており、著者の車椅子が入室するためには二回の切り替えしが必要でした。

京都駅に帰ってきました

JR京都駅に戻ってきました。ようやくKTR8000系「特急はしだて」の姿を写真にとることが出来ました。デビュー当時KTR8000系はバリアフリーの素晴らしい列車だと感じていたのですが、モハ287-104に乗った後だと、どうしても見劣りしてしまいますね。


他の車椅子旅行記との差別化をはかるために、食レポを交えて、またオストメイトでもある著者の必要性から、車椅子・オストメイト対応フル規格トイレを探しながらの、とても長い「天橋立車椅子旅行記」になりましたが、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 

2022年の状況に基づいているこのレポートも直ぐに時代遅れのものとなってしまいますが、読んでいただいた皆様のうち「車椅子でも天橋立に行ってみよう」と思っていだける方が、一人でもおられましたら大変嬉しく思います。

 

特典映像

(以前つかわせてもらった車いすルート)

2010年に訪れたときの

天橋立駅の車椅子用・線路横断型スロープ通路と

天橋立ビューランドのモノレール乗り場までの坂道。エレベーターが出来るまではこのような坂道を押し上げてもらっていました。

2010年撮影

昔の車いすアクセスルートも研究しているオストメイト兼任障害者

車椅子電車評論家・アシトド松井

 

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車椅子で行く滋賀県観光旅行・琵琶湖クルーズ(勝手に京阪大津線110周年・外輪船ミシガン就航40周年記念特別企画)

びわ湖の外輪船ミシガン

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

2022年、JR京都駅からびわ湖線の電車に乗りJR山科駅で下車、隣接する京阪山科駅からびわ湖浜大津駅まで京津線に乗って、大津港から外輪船ミシガンに乗って琵琶湖クルーズを楽しみました。と書いてもわかりにくいので略図をつくってみました。

京都からびわ浜大津・大津港への略図

ミシガンクルーズの乗り場が大津港で、びわ湖浜大津駅からすぐの所です。
今回の旅行は「勝手に京阪大津線110周年・ミシガン就航40周年記念特別企画」です。

「勝手に」ですから、公式なものではなく、京阪電車さんや琵琶湖汽船さんとは何ら関係はございません。

画面上ではございますが、車椅子で行く琵琶湖クルーズの旅をご一緒いただければ幸いです。

まず旅の起点となるJR京都駅にやってきました。

JR京都駅

西側の二階自由通路改札口の近くに車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがあるのですが、場所が便利なことと、一般のトイレが近くにないため何時も混んでいます。

JR京都駅西側自由通路の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

私もそうですがオストメイトは急を要する場合がありますね。車椅子マークだけでは、オストメイト対応かどうかわかりませんし、オストメイトマークがついていても、簡易対応と姿勢に配慮したフル規格(正しい言葉ではないかもしれませんが私のHP・ブログでは、このように使っています)とでは全く違いますよね。だから私がしばしば利用する京都駅については時間がとれましたら、一度トイレ巡りをしてみたいと思っています。

JR山科駅に向かいます。

JR山科駅のエレベーターと一階改札口奥にある車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

JR山科駅はエレベーター専用のこ線橋が設けられています。エレベーターを降りて一階改札口の奥側に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。改札をでて、京阪電車に乗り換えます。

京阪・山科駅とJR山科駅

少し離れたところから、京阪とJRの山科駅を撮影してみました。真ん中に京都市営地下鉄山科駅に通じる地下道へのエレベーターがあります。

京阪・山科駅

京阪・山科駅は地上駅でスロープ通路でホームにたどりつけました。改札口内に車椅子トイレ(オストメイトは無し)がありました。

京阪・山科駅での乗車と車内の様子

京阪・山科駅では著者の障害レベルなら渡し板なしでも、また単独で乗ることができました。

びわ湖浜大津駅につきます。

 

鉄道マニアの方に聞くと、今回利用した京阪・京津線は、地下鉄から山岳地帯を走って路面電車になるという珍しい路線ということで、撮影に訪れる方もいるそうです。

びわ湖浜大津駅につきました

京津線の電車は段差が少なく渡し板なしで、降りることが出来ました。この駅の同じホームから発着する石山坂本線の電車には大きな段差があります。なぜこのようなことになったか調べてみると、規格の違う二つの鉄道会社が合併して京阪大津線京津線石山坂本線を合わせた呼び名)が出来たという歴史的経緯があるようです。

京津線石山坂本線の電車とホームの段差の違い

びわ湖浜大津駅で京阪大津線開業110周年の電車を撮影できました。

京阪大津線開業110年の電車

びわ湖浜大津駅のエレベーター

エレベーターを上がって改札口内に多目的トイレが有ったのですが、使用中のため中の形態は確認できませんでした。

 

話はそれますが、びわ湖浜大津駅周辺は、関ケ原の戦いの戦いに影響を与えたといわれる大津城の戦いがあったところで、駅の周囲には城の縄張り図や石碑がもうけられていました。歴史好きの車椅子旅行仲間の方はそんな思いで訪れてみるのもいいかもしれませんね。

大津城跡の石碑と縄張推定復元図

ここからは今回確認できた、びわ湖浜大津駅と琵琶湖クルーズの乗り場・大津港周辺の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレをご案内しましよう。

 

浜大津にはびわ湖浜大津駅・明日都浜大津(公共施設)・大津市社会教育会館(レストランがある)・浜大津アーカス(商業施設・レストランがある)などを結ぶ、浜大津スカイクロスとよばれる歩道橋がもうけられていました。

浜大津スカイクロス(歩道橋)

浜大津スカイクロスに通じる三つの施設で、車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが確認できましたので、その位置と形態を写真をまじえながらご紹介いたします。

浜大津スカイクロス周辺図

上の地図は現地案内図の写真をもとに番号・施設名等をパソコンで書き加えたものです。では番号順にご案内しましよう。

明日都浜大津

もともとは複合商業施設だったのですが、お店が次々と撤退してしまい、訪れたときは保健所や社会福祉協議会などが入っていました。1階に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。びわ湖浜大津駅から徒歩2分だそうです。

明日都浜大津と1階の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

大津市社会教育会館(旧・大津公会堂)

社会教育会館はびわ湖浜大津駅から、浜大津スカイクロス(歩道橋)を東の端に行ったところにあるレンガ造りの建物です。歩道橋からエレベーターを下ると建物正面につきました。旧大津公会堂という古い建物で登録有形文化財に指定されているそうです。

内部はバリアフリー化がなされており、エレベーターそして車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが1階に確認できました。またレストランも数軒入っており、著者は1階のお肉料理のお店で食事を楽しむことが出来ました。

大津市社会教育会館(旧大津公会堂)と1階の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

1階に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。

大津市社会教育会館(旧大津公会堂)正面にて

浜大津アーカス(複合商業施設)

こちらも浜大津スカイクロスの東側、道路をまたいでスロープ通路を下ると、浜大津アーカスの2階につきました。レストラン・ゲームセンタ・ボーリング場などがあり、2階に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが確認できました。

浜大津アーカスと2階の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

オストメイト対応トイレの場所説明のため寄り道したため、長い道のりでしたが、やっと外輪船ミシガンに乗りに大津港に向かいます。

 

浜大津アーカス1階駐車場から外にでて、隣接する大津港に向かいました。

大津港に着きました

上写真の矢印のところに、車椅子・オストメイト簡易対応トイレ(パウチ内を洗浄できる水道がついているだけ)がありました。

大津港に停泊中の外輪船ミシガン

いよいよ出港です。

大津港での乗船のようす

この日は休日ということもあって、ベビーカーでの観光客の方も大勢乗船されました。

 

ミシガン船内の多目的トイレ

船の後方、1階エレベーター乗り場前に多目的トイレ(車椅子にのみ対応、オストメイトは無し)がありました。トイレに入るためにはスロープがありました。

船内のエレベーターに乗ります

外輪船ミシガンにはエレベーターが設けられており、1階から3階まで移動することができます。後に改造したせいなのか、エレベーターに乗るためには急なスロープを上り下りしなければならず、船員さんに助けてもらいました。また残念ながら4階のスカイデッキには行けませんでしたが、それでもなかなかハイレベルなバリアフリー観光船と言えると思います。

船内3階ミシガンバーにて

3階まで上がって、ミシガンバーでアメリカンスタイルのファストフードをいただきました。

ミシガンのエンターテイメント

同じく3階のステージでは音楽ライブを楽しむことができました。

 

船内からびわ湖大津館・比叡山をのぞむ

びわ湖大津館は、旧琵琶湖ホテルの建物を改良したところで、バリアフリーに造られており、内部にレストラン・お土産店などがありました。比叡山延暦寺のある修行の山として知られています。

 

3階からびわ湖をのぞむ

びわ湖の風景

この日はヨットレースが行われていました。まもなく大津港に戻ってきます。

大津港での下船のようす

大津港にはもう一つの大型観光船ビアンカが停泊していました。

大津港停泊中のビアンカ

大型豪華客船ビアンカは、ミシガンの修理・点検の際、代替え船として運行されたことがあるそうです。著者は以前に車椅子で乗船したことがあるのですが、船内にエレベーターがあるものの、バリアフリーには造られておらず、トイレが使えなかったりと割と大変でした。琵琶湖観光は外輪船ミシガンがおすすめです。

その後、改装されていたらごめんなさいね。

 

エレベーターで浜大津スカイクロス(歩道橋)に上がって、京阪電車びわ湖浜大津駅へ帰ってきました。京津線の電車に乗って京都方面に戻りました。

 

びわ湖浜大津駅

びわ湖浜大津駅を出発する京津線列車

この旅行記は2022年の状況に基づいています。今後のことは是非ご自身の車椅子でお確かめください。


びわ湖浜大津駅と大津港に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがなかったことと、自分自身が置かれている立場上、オストメイト対応フル規格トイレに対する思い入れが強すぎて、随分遠回りな旅行記になってしまいましたが、最後まで勝手に京阪大津線110周年・ミシガン就航40周年記念特別企画、車いすで行く琵琶湖クルーズ・外輪船ミシガンの旅にお付き合いいただき、ありがとぅございました。車椅子旅行者だけでなく、今回はオストメイト対応トイレ情報満載でご案内いたしましたので、京阪電車に乗って、外輪船ミシガンで琵琶湖クルーズを多くの障害者仲間に楽しんでいただけたら幸いです。

 

オストメイトの気持ちが分かる

車椅子電車評論家・アシトド松井

 

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梅小路公園(京都市)の京都水族館と朱雀の庭(日本庭園)に車イスで行ってきました。

京都水族館

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

2022年秋、車椅子利用者単独で、JR梅小路京都西駅までに電車乗って、梅小路公園内にある京都水族館と朱雀の庭(日本庭園)に行ってきました。

 

先ずは起点となる京都駅に電車に乗るところから、今回の旅行記を始めましょう。

京都駅で嵯峨野山陰線に乗り換えます。

JR京都駅のエレベーター

JR京都駅・嵯峨野山陰線ホーム

JR京都駅・嵯峨野山陰線乗り場は頭端式ホームで全ての列車は始発駅となります。だから車椅子でもゆっくり乗降できます。なおホームにオストメイトマークのあるトイレを見つけて、後日期待して入ってみたのですが、残念ながら簡易対応(パウチ内の汚物を流す水道がついているだけ)トイレでした。

JR京都駅・嵯峨野山陰線ホームでのスロープ板設置サービス

今回は車椅子スペースのある車両に案内してもらえました。

車窓から

京都駅を出発するとすぐに、梅小路公園内にある京都鉄道博物館が見えました。梅小路京都西駅につきます。

JR梅小路京都西駅の状況については帰りに(この旅行記の最後の方)でご紹介します。

梅小路公園梅小路京都西駅すぐです。公園内の道を京都水族館に向かいます。

京都水族館につきました。

行楽を楽しんでおられた方に写真を撮ってもらいました。

京都水族館海獣の水槽

京都市水族館は2012年に開業したとのことで、当初からハイレベルなバリアフリーを実現されておりスロープ・エレベーターそして車椅子・オストメイト対応フル規格トイレが設けられていました。車椅子利用者やベビーカー利用の見学者の方が大勢訪れていました。

ペンギンさんもまじかにみられましたが、恋愛関係は複雑なようで

京都ペンギン相関図2022(全体)

京都水族館で面白かった展示はペンギンさんの相関図、結婚しているのに他の異性と交遊したり、ナンパをいっぱい仕掛けたり。浮気は文化だ?文春に言いつけるぞ!

 

車椅子・オストメイト対応フル規格トイレに行ってイルカパフォーマンスの会場に行ってみると。

京都水族館内にあった多目的トイレとイルカスタジアムの車椅子スペース

イルカさんの出産のためイルカパフォーマンスは休止中との表示、これではどんなパフォーマンスだったのか説明できないので以前(2022年春)に撮影した写真をご紹介します。

イルカパフォーマンスを車椅子でみているところ(2022年春撮影)

京都水族館のイルカパフォーマンスの様子(2022春撮影)

京都水族館のご紹介はここまでにして、同じ梅小路公園内にある、日本庭園・朱雀の庭に向かいます。

朱雀の庭・入口

朱雀の庭、入口へのエレベーターと1階にある車椅子トイレ

朱雀の庭は二階の入り口までエレベーターで行き、あとは整備された道を日本庭園を巡りながら下ってゆくことが出来ます。庭園に入ってしますとトイレがないので、一階のトイレを利用しておきましょう。ただし車椅子対応トイレのみで、オストメイトに対応したものはありませんでした。

二階のエレベーターと朱雀の庭出入口ゲート

意外と大事な案内板と庭園の道と東門出口

二階にある庭出入口ゲート入ったところにある「事務所までお声をかけてください」という看板。実は後から分かったのですが庭をくだっていって一階から出ようとすると、通常の門からでは車いすでは狭く(入場料を払わず反対から入ることを防止するため回転式の柵になっていました)出られませんでした。そのため別の出口を事務所の方に開けてもらう必要があります。看板を見落とした私は下ってきた坂道を再び上って、二階・庭出入口ゲートから退出することとなりました。

朱雀の庭

朱雀の庭は池泉回遊式庭園で1995年開園。著者の体験からいうと、姫路城・好古園と共にバリアフリーレベルが高く、共にオストメイト対応トイレが確認できなかったのは残念でしたが、車椅子でも巡りやすい日本庭園です。

車椅子で朱雀の庭を巡るようす

観光客の方に写真をとってもらいました、ありがとうございます。

朱雀の庭の通路のようす

期間限定で朱雀の庭がライトアップされましたので、日を改めて訪れました。

車椅子でライトアップされた朱雀の庭をめぐる

池にライトアップされた紅葉が映し出される朱雀の庭

朱雀の庭を後に梅小路京都西口駅に向かいます。

JR梅小路京都西口駅 改札口の奥にホームへのエレベーターが見えます

梅小路公園からみたJR梅小路京都西口駅と一階にある多目的トイレ

JR梅小路京都西口駅は、梅小路公園の中にあるといってもいい場所にあり、改札口内1階に、車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。

嵯峨野山陰線の電車は嵐山からの行楽客の帰りの時間ということもあり、ものすごく混んでいました。でも幸いなことにベビーカーを押すお母さんが下車してくれて、私の満員電車内での車椅子の居場所ができました。

JR梅小路京都西口駅での乗車のようす

梅小路公園にはもう一つ、「京都交通博物館」という施設があり是非とも訪れていただきたいところです。今回は訪れませんでしたが、以前に訪問しその時のブログがこざいますので、よろしければ下記のページをご覧くださいね。

https://ashitodo.hatenablog.com/entry/2022/01/15/145849


車椅子とオストメイトのための京都・梅小路公園の旅、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。

 

オストメイトの気持ちが分かる 車椅子電車評論家・アシトド松井


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車椅子で明石海峡大橋クルーズ・魚の棚で買い物・淡路島北部地域をノンステップバスで巡りました。 

明石海峡大橋

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

2022年、車椅子利用者2名と介助の健常者2名で2日間に分けて、兵庫県明石海峡を船で渡り淡路島へ。1日は淡路市ノンステップバスで巡り、2日目は岩屋(淡路島北部)から就航していた咸臨丸(外観復元の帆船タイプ)に乗船させてもらい、明石海峡大橋クルーズを楽しみました。画面上ではございますが、明石市淡路市を結ぶ車椅子での船の旅を、ご一緒にお楽しみいただければ幸いです。

 

まずはJR明石駅兵庫県・本州側)が今回の旅の起点となります。JRのホームから明石城の櫓が近くに臨めます。(正面は石段ですが、裏側に大きく迂回すれば、車椅子でも近くまで行くことができます。坂がきつかったですけど。)

JR明石駅ホームからの明石城の眺め

JR明石駅のエレベーター

JR明石駅改札口内の車椅子・オストメイト簡易対応トイレと改札口の様子

明石駅はJRと山陽電鉄の駅が隣接しており共にエレベーターがありました。

明石駅

明石駅を後に淡路ジェノバライン乗り場へ、淡路島・岩屋行の船に乗ります。

現地案内図の写真を撮って、今回の旅行記で訪れる所を、紫色で強調してみました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/asitodo/20221031/20221031042505.jpg

明石駅魚の棚(商店街)そして淡路島(岩屋)に向かう高速船・淡路ジェノバラインのりばの位置関係がわかってもらえるでしょうか。

淡路ジェノバライン岩屋行乗り場

兵庫県明石市は子午線が通る、日本標準時のまちです。

乗り場にも子午線がはしっていました。

 

淡路ジェノバラインに乗って明石海峡を渡ります。

淡路ジェノバライン乗船の様子(1)

浮き桟橋だから潮位に影響されず船との段差は一定でした。

ところが・・・

お客さん重くて、ふたりがかり。

淡路ジェノバライン乗船の様子(2)

船内の車椅子スペース

車いすスペースに落ち着いて、いよいよ明石港を出港です。

船内より乗り場を見ると

船内からみると明石港淡路ジェノバライン船場が、スロープ通路をつなげた、浮桟橋という車いすでの乗降に適したつくりであることが、よくわかります。

 

車いすトラベラーを乗せた高速船は淡路島にむかって、瀬戸内海を渡ります。

そして明石大橋をくぐって約13分間の船旅で、岩屋港に到着します。

船外に出るためのわずかな段差も解消していただけました。

淡路島に上陸です。

岩屋ポートビルに着きました

岩屋ポートビルは完成したばかりで、昔の岩屋港を知る著者にとってはまるで別の場所に来たようなバリアフリーの充実ぶり。以前は、車椅子対応トイレも隣の建物の駐車場奥みたいなところにひっそりとありましたしね。

岩屋ポートビル

岩屋ポートビル2階の食堂で明石焼きをいただきました。

 

明石焼きは、たこ焼きとは違いだしにつけてたべます。玉子焼きといわれることもあります。岩屋ポートビル内に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレを確認しているので、車椅子利用とオストメイトの重複障害者の著者も安心して、食事がとれます。

岩屋ポートビルの高速船乗り場と車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

ここからの旅行記は訪れた日によって行き先が異なります。

一日目は淡路島の北部地域で運行されている路線バス「あわ神あわ姫バス」に乗って、兵庫県淡路島公園アニメパーク「ニンゲンノモリ」へ。一日目の参加者は車椅子利用者1名と健常者(介助者)2名の合計3名。

二日目(再度訪れたとき)は咸臨丸に乗って明石海峡クルーズを楽しみました。参加者は車椅子利用者2名で介助者の同行なし、でも駅員さん、船員さん、魚の棚商店街の皆さんに助けてもらいました。

 

1日目の旅行記を始めます。

岩屋港前のバスターミナルより、バスで兵庫県淡路島公園アニメパーク「ニンゲンノモリ」をめざして、車椅子の勇者一行の冒険の旅が続きます。

ただ車椅子で定期船に乗って、路線バスにのるだけで、誰が勇者やねん!

なお同行健常者2名の方は写真に写ると大魔王に魂を抜かれることを恐れてか、このブログの写真上にはほとんど出てきません。

なんか江戸時代の日本人みたいですね!

絵島(平家物語にも出てくる、岩屋港近くにある)

絵島を臨む、岩屋港バスターミナルで「あわ神あわ姫」バスを待っていると、1台だけ不定期に運行され、乗る者に幸せを呼ぶという(観光ガイドに書いてあった)「ゴールデンドリームバス」がやってきました。

岩屋港バスターミナルからノンステップ路線バスに乗りこむ

物事を疑うことを知らない車椅子の勇者(著者は、すっかりドラクエにかぶれている、理由はすぐにわかるよ)は、観光ガイドに書いてあった幸運を与えられ、路線バスの旅を続けます。

ノンステップ路線バスは兵庫県淡路島公園に到着しました。

兵庫県淡路島公園を車椅子で散策する

兵庫県淡路島公園内にあるアニメパーク「ニンゲンノモリ」に入るとすぐにスライム(ドラクエで一番最初に出てくるモンスター)に出逢いました。

スライムに遭遇する車椅子の勇者?

オノコガルト城につき、ゴジラにも遭遇したのですが・・・

ようやく新たな伝説の旅のはじまりの地、オノコガルト城に辿り着いたのですが、車椅子の勇者は経験値が乏しく入ることが出来ませんでした。またゴジラとも遭遇したのですが、経験値が乏しく戦うことは出来ませんでした。

経験値が乏しいて、どんな意味、バリアフリーのアトラクションで無かったの?アトラクションを利用できなければ、新たな伝説は生まれなかったようで!

アトラクションの詳しい内容は大魔王ゾーマとはじまりの島と検索すると出てきました。


公園内でティータイムをとり、再び岩屋港へのバスに乗ります。

兵庫県淡路島公園でのバス乗車の様子

勇者が体験した「あわ神あわ姫」バスは行帰り共に小型のノンステップバスで、車椅子スペースは一台分、車椅子利用者2名での旅が多い旅行記・アシトドシリーズでは車内車椅子スペースは2台分は欲しいところです。

 

そして新たな伝説をつくることもなく、岩谷港前のバスターミナルに戻ってきました。

めでたしめでたし。

 

2日目の旅行記を始めます。

今回は咸臨丸に乗って明石海峡クルーズを楽しみました。参加者は車椅子利用者2名のみで同行介助者はいません。

 

咸臨丸

咸臨丸をめざして岩屋の街を車椅子で行きます。幹線道路は自動車が多くて危険なので、並行する商店街を行ったのですが、寂れてしまっているね。

商店街をぬけて咸臨丸が見えてきました

明石海峡大橋が交通の中心になるまえは、フェリーが頻繁に発着していた岩屋。たこフェリーなども廃止されかつての賑わいを知る、車椅子旅行マニアとしてはさみしい限りです。

咸臨丸に向かいます

明石海峡クルーズ・咸臨丸は運航日が決まっていますので、事前にご確認くださいね。

車椅子での明石海峡クルーズ・咸臨丸への乗船のようす

明石海峡クルーズ・咸臨丸へは、スロープ状のタラップを用いておられ、車椅子をおしてもらって船内に入りました。少し寒かったですが、最上階のデッキに乗せてもらえたので、明石海峡大橋を船がくぐる様子や、瀬戸内海を行き交う船舶、淡路島北端の建物などが良く見えました。ただし明石海峡クルーズ・咸臨丸はバリアフリーにはつくられておらず。車椅子では最上階デッキの一部にしか移動できず、階を移動することや、船内トイレを利用することは出来ませんでした。

この旅行記を書いたら、「うずしおは見られましたか?」という質問をうけてしまいました。渦潮が見られるのは、淡路島の南側と徳島県のあいだの鳴門海峡で、福浦港から「うずしおクルーズ」が出港しているとのことで、今回の明石海峡クルーズとは淡路島をはさんで反対側になります。ご注意くださいね。

 

それではあらためて、咸臨丸からの明石海峡の景色をご紹介します。

 

マストが橋にぶつかりそう。

咸臨丸最上階デッキからの眺め

淡路島の灯台や建物も見えます

下船後、車椅子で移動、岩屋港ポートビルに戻って、再び淡路ジェノバライン明石海峡を渡り、明石港に帰ってきました。

 

車椅子オストメイトの旅行者が魚の棚商店街を訪れます

ここからは夕食と買い物のためにおとずれた、明石港明石駅の間に位置する、魚の棚うおんたなとよむ)商店街をご一緒しましょう。車椅子でも買い回りのし易い、商店街で車椅子で段差無く入れる、海鮮料理や寿司店明石焼きの店なで食事をとった経験があります。

魚の棚商店街と中ほどにある車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ 赤🔲のような形態

この商店街の中ほどに魚の駅という休憩所のような施設があり、その奥に車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがあり自由に使うことが出来ました。各店舗に設備がなくても、車椅子オストメイトの著者は安心して食事や買い回りができました。

 

車椅子でのお買い物のようす。

海の幸をいっぱい買い求めます。

ジンバブエドルは使えますか? ここは日本ですよ!

HOPカードでポイントがつきますか。うちの店は平和堂じゃあないのよ!

 

食事・買い物を終えて、明石駅に戻ってきました。

明石駅から新快速電車に乗ります。

画面上ではございましたが、車椅子で行く明石海峡大橋クルーズ他の旅にご一緒いただき有難うございました。2004年に明石海峡大橋をノンステップ路線バスで渡った経験があるのですが、2022年にバス乗り場を訪れ係りの方に伺うと、ステップ(階段)のある高速バスしか運行されていないとのことで車椅子で明石海峡大橋を渡ることは出来ませんでした。

このように車椅子アクセス状況が悪くなるケースも含めて、今回の旅行記もすぐに時代遅れのものになってしまいますが、それでも事前に情報を得れれた分より内容の濃い車椅子の旅を楽しんでいただける可能性があります。オストメイトの旅行者の方はトイレの位置情報を確認いただき、快適な陸と海の旅をお楽しみいただければ、幸いです。

 

オストメイトの気持ちもわかる

車椅子電車評論家・アシトド松井

 

 

車いすで行く福井観光・ローカル線の旅 福井鉄道とえちぜん鉄道で武生市~福井市を巡りました。

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車椅子電車評論家・アシトド松井

2022年、たけふ菊人形に行こう、という口実で車椅子旅行仲間を誘い、以前から再度行ってみたかった福井鉄道えちぜん鉄道に乗車することに成功しました。

今回は京都方面からのJR新快速電車に乗り敦賀へそして、特急しらさぎに乗り換えてJR武生駅で下車、開催中だった たけふ菊人形を見学して越前武生駅(当時の駅名)から田原町駅まで福井鉄道の超低車両で移動、田原町駅えちぜん鉄道に乗り換え福井駅にもどり、JRで戻ってくるという車イスの鉄道旅行マニア絶賛?の行程です。

 

ではいつものように画面上ではございますが、車椅子で行く福井県ローカル線の旅をご一緒にお楽しみいただければ幸いです。

京都方面からのJR湖西線の新快速列車で敦賀福井県)を目指します。

湖西線からの琵琶湖のながめ

湖西線からは琵琶湖がよくみえました。

また今回は車椅子スペースと車椅子対応トイレ(オストメイト対応は無し)のある車両に乗せてもらったので、安心の鉄道旅行です。

今回乗車した車椅子スペースとトイレのあるJR車両

敦賀駅に到着です

敦賀駅での車椅子用渡し板設置サービス

今回乗ってきたJR西日本の新快速列車(敦賀駅にて)

北陸線方面では長いあいだステップのある車両が走っていたため、ホームのかさ上げ段差解消は一部でしか確認できていません。駅員さんもアーバンネットワークみたいには行かなくてと話しておられました。

恐竜さん席をかわってくれませんか。

JR敦賀駅にて

おまえ車椅子ユーザーやからいつでも座れていいわのお!

私は以前、満員電車の中で子供から「おっちゃん、ずっと座れてていいなあ!」と言われたことがあります。

 

特急しらさぎ号に乗り換えて武生に向かいます。

しらさぎ

敦賀駅にて渡し板設置サービス

やっぱり段差はおおきいものでした。

しらさぎ号の車椅子対応設備

まずは恒例、車椅子対応車両チェック。

他にすることないんかい!

しらさぎ号の車椅子対応設備のある車両のデッキにて

今回の旅は資金繰りの厳しいなか決行しましたので、指定席は取らず、デッキにいることとなりました。

資金繰りが苦しいのなら、旅行に行くなよ!

武生駅に到着です

JR武生駅につきました。この駅もエレベーターと車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました。

JR武生駅での渡し板設置サービスのようす

JR武生駅ホームへのエレベーター

JR武生駅と駅前の平和堂アルプラザ

JR武生駅前の平和堂アルプラザ(大型商業施設)の一階には車椅子・オストメイト簡易対応トイレがありました。

 

駅を降りて近くの越前そば屋さんで食事をとりました。後でわかったことなのですが、武生菊人形会場へのノンステップバスが食事中に発車してしまっており、運行本数が少ないこともあり、車椅子で会場まで行くことに。

武生駅近くのおそば屋さんにて

一段の段差があったのですが、お店の方が介助して下さいました。越前そばは美味しかったです。

ありがとうございます。

 

JR武生駅周辺は道路と歩道の段差解消も上手くいっていたのですが、その後車椅子では横断歩道を渡るたびに、歩道に戻ることが困難なところが多く、大変でした。ああバスに乗っておれば・・・

とか言ってるうちに、たけふ菊人形会場にたどりつきました。

たけふ菊人形の会場につきました。

 

長い旅行記だね、ローカル線にはいつ乗るの?読むの飽きてきちゃった。
そんなこと言わず、もう少しだから、最後までお付き合いを。

 

たけふ菊人形です。

2022たけふ菊人形

秋の風物詩であった菊人形展も、人形菊の生産激減や人形を作る職人さんの不足から、行われるところが少なくなっていると、かつて大菊人形展の行われていた枚方パーク(大阪府)で教えてもらったことがあります。

JR武生駅前で菊人形会場行のノンステップバスに遭遇

バスの時刻の問題で再びJR武生駅をめざして、車椅子で移動することに。駅前で菊人形会場行のノンステップバスが通りすがりました。目的地の福井鉄道・越前武生駅は、平和堂アルプラザ駅のはさんでJR武生駅とは反対側にあります。

福井鉄道・越前武生駅

矢印の部分に車椅子対応トイレ(オストメイト対応は無し)がありました。

外部から平坦にホームにたどり着けます。

前武生駅・改札口で交渉中

前武生駅には事前に電話を入れておいたのですが、超低床電車は福井駅方面には運行されていないとの説明。私は以前に何回かこの路線を乗車したことがあるので、それならば田原町まで超低超電車に乗せてもらい、えちぜん鉄道に乗り換え福井駅に向かうことに。

駅にあった路線案内図

駅員さんの説明によると、おおくの超低床車両は急行電車として運行されており、福井駅には行かないとの事でした。


というわけで越前武生駅を後に、車椅子で行く福井鉄道えちぜん鉄道の旅のはじまりです。

前武生駅のホームにて

超低床車両と階段のある車両(写真右側)が止まっています。この駅は始発・終着駅でいわゆる頭端式ホームといわれる形態で、全てのホームに平坦にたどり着けます。

福井鉄道の超低床車両への乗車の様子(越前武生駅にて)

 

福井鉄道は昔、大型の電車に階段をつけて運行されておられ、そのときの影響からかホームとの隙間の解消はできておらず。超低床とはいえ渡し板が必要でした。
(調べてみましたが、隙間が解消できなかった、確かな理由は分かりませんでした。)

 

超低床車両ないの車椅子スペース

障害のレベルによっては車椅子から座席に乗り移ることも可能でした。

 

福井鉄道車窓から

 

完成間近の北陸新幹線(金沢から敦賀区間)の高架線が見えました。開通により、この地域へのアクセス状況が一変するかもしれませんね。

福井駅方面への路面の線路

急行列車に乗ったので行きませんが、福井駅方面はこちらです。

車内を移動して反対側のドアに

えちぜん鉄道との接続駅である田原町駅には乗車した時とは違う反対側の扉が開きます。連結部分の車内移動も簡単でした。

田原町駅福井市内)に着きました。

田原町駅にて福井鉄道の渡し板設置サービス

田原町駅福井鉄道ホームと超低床車両との隙間段差のようす

写真左側の高くなっている所がえちぜん鉄道のホームです。

田原町駅にて福井鉄道の超低床車両

2022年の田原町駅 右側がえちぜん鉄道ホーム

私は過去何度も田原町駅を車椅子で利用した経験があるのですが、何度もバリアフリー化工事がおこなわれて見違えるような良い駅に変わりました。

平成14年(左側)と平成19年(右側)の田原町駅

こちらのアシトドのHP側にも記事があります。以前に福井鉄道を研究したものです。

http://kurumaisu.iinaa.net/index_228.htm

 

田原町駅福井鉄道ホームから、えちせん鉄道ホームへのスロープ通路

えちぜん鉄道に乗り換え、福井駅を目指します。田原町駅えちぜん鉄道ホームは片側式で単線を、三国港方面と福井駅方面の電車が同じ乗り場から行き来します。

えちぜん鉄道三国港行きの電車

えちぜん鉄道・福井行の電車に乗ります

車内には女性の車掌さんが途中まで乗っておられ、東尋坊までのアクセス状況の案内とバスの時刻表をいただきました。次回福井に来た時には船越さんと岸壁へ、東尋坊に行くぞ。

 

えちぜん鉄道福井駅に到着しました。

えちぜん鉄道福井駅のエレベーター

えちぜん鉄道福井駅での下車の様子と
駅一階改札口内にあった車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

えちぜん鉄道福井駅はJRの駅に隣接しています。

えちぜん鉄道福井駅の改札をでるとすぐにJR福井駅北陸新幹線敦賀まで延伸すれば、新幹線ホーム側になります)があります。

JR福井駅東口側(完成すれば新幹線乗り場側)

工事中の新幹線ホームの下を通って、西口・駅前広場につきました。

JR福井駅・東口側

福井駅周辺は大規模な再開発がなされ、JR・えちぜん鉄道福井鉄道・バスターミナルそして歩道が、段差が少なく、車椅子でも楽に移動が出来るように配慮されていました。

バスターミナルと一体化してしまった、福井鉄道福井駅

福井駅に入ってきた福井鉄道の電車(路面電車です)

福井鉄道福井駅に着いた、ステップのある車両

超低床車両ではなく、ステップが3段ある電車であることがわかってもらえるでしょうか。このような電車も福井鉄道では走っています。

 

福井駅周辺にて

帰りの切符をJRの窓口で買ったり、駅前の再開発された商業ビルで夕食をとりました。

JR福井駅・在来線ホームにて

 

福井駅周辺には多くの車椅子トイレがあつたのですが、著者は福井鉄道のあまりの変わりように写真撮影に夢中になり、トイレチェックが出来ませんでした。

 

この旅行記は2022年の状況に基づいています。

画面上ではございましたが、車椅子利用者だけで行く2022たけふ菊人形と、福井県ローカル鉄道の旅にご一緒いただきまして、ありがとうございます。北陸新幹線敦賀まで延伸されれば、この地域へのアクセス状況は大きく変わることが予想され、この旅行記もすぐに時代遅れになってしまうでしょう。

それでも古いながらも情報を得られた分だけ、より深い福井の旅を楽しんでいただける機会があります。車椅子利用者だけでなく、自動車の運転のできなくなった高齢の方やベビーカーを押すお父さんお母さんなどにも鉄道の旅を楽しんでもらえれば嬉しく思います。

 

特典映像

(2002年のJR福井駅・福井駅前電停のようす

2002年に訪れたJR福井駅は高架工事が行われる前で、駅にエレベーターはなく階段のみ、車いす利用者の私はキャタピラ式昇降機で階段を上げ下ろししてもらいました。

JR福井駅方向にのびていた、福井鉄道の終着は福井駅前という道路の真ん中にもうけられた電停で、西武百貨店の近くにありました。

2002年撮影のJR福井駅福井鉄道福井駅前電停

右側の写真をご覧いただければわかりますが.福井市中心部を走る福井鉄道は、路面区間に普通車両に近い規格の電車が乗り入れていました。そのため電停との段差が大きくなり、車両に備えられた.2段の階段を乗降して電車を利用していました。当時は車椅子で路面区間の電停を使わせてもらおうとは、危険過ぎて考えもしませんでした。私の知る限り最も乗車困難な路線でした。

 

 

福井鉄道の低床バリアフリー化にただ驚くばかりの

車椅子電車評論家・アシトド松井

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