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車椅子電車評論家・アシトド松井
「全国車いすアクセスマニア集会」とは車いす利用者が公共交通を利用して旅行することに、熱意をもやしているややマニアックな人が、全国各地で開催している自らの体験・研究の成果を発表している会合です。
と評されることもあったのですが、1990年代の初めごろは自治体(県市町村)や地元の障害者団体が発行するごくわずかなガイドブックでしかバリアフリー情報が得られず、当時の車いす鉄道旅行者にとっては重要な荷物用(業務用)エレベーターの稼働状況や車いす用に整備されたスロープ通路の情報が抜け落ちているなど、不確か不十分なものも多数ありました。
🟥参考・駅がバリアフリー化される前に車いす利用者にとって重要だった施設
🟢荷物用(業務用)エレベーター
🟣車いす用スロープ通路(車椅子利用者のためにある程度整備されている)
そこで各地の「車いす鉄道旅行愛好家」との情報交換を目的に集会を行うことを試みるものの、なかなか実現には至らす、2003年になってようやく「アクセス東京(代表・今福義昭氏)」の主催で東京で開催することができました。
(ご注意)この記事は過去に「全国車いすアクセスマニア集会」を開催したときの回顧録です、公共交通機関の車いすでの利用状況等は開催年当時のもので最新の情報ではありません。
第1回東京・国立市 2003年(アクセス東京主催)
第1回記念集会は、東京・国立市で車いすでの鉄道利用情報を発信している「アクセス東京」さんが準備してくだされ、私が講師を仰せつかったものの、プロジェクターなどはなく.黒板に全国鉄道地図と写真を張りだし目一杯の解説を試みました。
2日間はアクセス東京代表の「駅の点検士・今福義明氏」が京葉線に乗ってモノレールを案内してくださるというので、きっと「魔法の国のテーマパーク」に行けるのだと期待が膨らみました。ところが・・・
目的はディズニーリゾートラインというモノレールの車イスでのアクセス状況体験で、車窓からシンデレラ城など、夢の国を垣間見ただけで次の車椅子アクセス・チェックポイントへ
わたしゃミッキーに会いたかった!
幕張本郷駅まで京葉線で移動、車いす対応路線バスに案内されるのですが、ツーステップ・スロープ付という関西では見たことがない大がかりなセッティングを必要とするバスでした。
そして幕張本郷駅から千葉駅(共に車いす対応工スカレーターを利用)に移動して上部のレールから吊り下げられて運転されている、千葉都市モノレールに乗せてもらいました。車窓からの風景は抜群でした。
第2回京都 2004年
小さな写真しか残っておらず、すみません。主催者にとっては地元開催のようなもので.顔見知りの電動車いすユーザーと旧交を温めていました。
第3回名古屋2005年
主催者の政治的意図により現状では閲覧が制限されています。
ウソこけ!参加者が集まらず、主催者の方が人数が多かったんでしょう。
なんと主催者側3名に対して参加者4名、そのうちの3名の方は途中で帰られてしまい、車いすユーザー3名と主催者側介助者1名による座談会形式に。
2日目は同じメンバーで中央部分が低床の車両が運行され始めたという豊橋鉄道市内線へ、豊橋から無事低床車両にのせてもらえたものの車いすで降りられる駅(電停)が無いとのことで、そのまま折り返してくることになりました。
豊橋駅に戻って来て4名で食事をとることにしたのですが、そのうち電動車椅子ユーザー2名は食事の介助が必要な方で、必然的に上肢が使える私が1人の方の食事介助をすることになりました。なにぶん初めての経験で相手が食べておられるタイミングを計るのが大変で、疲れてしまい翌日が生活の糧をえるための仕事があるので早々に新幹線のデッキに飛び乗り帰宅の途につきました。
自分のこともできないのに、人の世話をやくからじゃ(職場の課長補佐の談話より)
豊橋には2005年の集会以前に吉田城を見学するため訪れているのですが、豊橋鉄道・市内線には乗車できず、車いすに対応したノーステップバスも市内線と重なるためか吉田城へ行く路線はなく、車いすで移動しました。
車窓から吉田城のある豊橋公園を眺めながら電車に乗れれば簡単に来れるのにと感じたことが思い出されます。
第4回香川県・高松市2006年(福祉オンブズ香川 講演会)
詳しい行きさつは分からないのですがピア・ネットワーク香川の代表者の方が福祉オンブズ香川という市民団体に働きかけていただいて、「交通バリアフリー新法について」という規模の大きな集会を準備していただきました。
講師と大きく張り出さ、高い所に上げてもらったので.緊張してしまいました。
DPl常任委員交通問題担当・今福義昭氏と車椅子電車評論家・アシトド松井の2人は全国的な公共交通機関の状況を、ピア・ネットワーク香川代表の中條義雄氏は地元「琴平電鉄」さんを中心とした地域密着型のバリアフリー状況を脳性麻痺で言語障害がきついなか、手作りの写真つきパネルを使いながら力説されていました。
🟧この会合で印象にのこった出来事
参加者の知的障害(詳しくわからないので言葉の意味が間違っているかもしれません)があると思われる親御さんから
「客室乗務員の方が上手く対応してくだされば、機内でも一人で落ち着いて過ごせる子なのですが良い方法はないですか?」
との質問があり、スロープやエレベーターなど物理的バリアフリーしか研究してこなかったので、回答することができませんでした。外見からだけではわからないハンディキャップで困難を抱えている方がいることを教えてもらうことになりました。
2日目はピア・ネットワーク香川の代表の中條義雄氏の案内で高松港から瀬戸内海を渡り小豆島に連れて行ってもらえました。24の瞳の像をみたり、島内の路線バスに乗せてもらったり。カーフェリーでは1階の駐車スペースから2階の船室まで階段の幅いっぱいに広がるリフトで上げてもらったり、曇り空でしたけど瀬戸内海を楽しむことが出来ました。私は内陸育ちなので海をみると旅情をかきたてられるようです。
(ご注意)この記事は過去に「全国車いすアクセスマニア集会」を開催したときの回顧録です、公共交通機関の車いすでの利用状況等は開催年当時のもので最新の情報ではありません。
作成出来しだい掲載ご紹介予定の
第5回福井市2007年の集会では
大雨で東海道新幹線が遅れてしまい講師の方が間に合わなかったり、二日目には巨大地震の影響を受けたり。参加者が2人だったり・・・
そんななかでも、えちぜん鉄道と福井鉄道の車いす乗車体験を行います。