アシカなくてもトドまらず

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遊園地(テーマパーク)のアトラクションに車椅子で乗りに行く・バリアフリーの諸問題

遊園地のアトラクションに車椅子で乗りに行く

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

2023年、車いすユーザー3名と介助者1名による特別クルーを結成、東京都荒川区にある「あらかわ遊園」で乗り物体験を行いました、今回はアシカさんとトドさんの対談形式でお楽しみください。

 

遊園地の子ども向け乗り物・バリアフリーの現状

(1)子ども用車いすの利用者が楽しめる乗り物をもとめて

<トド>特別クルーを結成して遊園地に行ったとは、また大層なお話で。東京観光の途中で寄り道されたのでは、乗り鉄のアシカさんは路面電車でもある「都電荒川線」が目的だったのでは?

<アシカ>それもあったのですが、東京を案内して下さった地元の電動車椅子の方が、ぜひ見てほしい設備ということで行程に組み入れてくれました。私自身も「子ども用車いすの方とお逢いする機会が何度かあり、そのような立場のお子さんが楽しめる場所に関心があったので、遊園地をとりいれた旅行プランに乗っかることになったわけです。

 

旅行先でも観光そっちのけ。子ども用車いす利用者に「外出の楽しさ」を提案するブログの案内を手渡す。

本文とは関係なさそうなのに、どうして上のような写真を掲載したんでしょうね?

一種の売名行為でしょう!

 

<トド>「子ども用車いす」とは、どういうものなのですが?

子ども用車いす(周知用ポスター)

<アシカ>単純に脊損の私たちのように歩行障害のあるお子さんが使っている「車いす」と理解しているのですが、ベビーカーと見分けがつかない場合があり、電車内で折りたたむようにと注意されて若いお母さんが傷ついてしまうこともあるそうです。また医療的ケアの必要なかたもおられて機器を乗せた重い車いすもあり、簡単に押し上げることが出来ず、電車などに乗り込む際に渡し板が必要な場合もあります。駅に周知ポスターが貼られていましたので、このような立場の車いすの利用者仲間がおられることを、理解しておいても良いと思いますよ。

 

<トド>あらかわ遊園では車いすユーザーがどのような乗り物に乗れるのですか?

<アシカ>「観覧車」「豆汽車」に車いすに乗ったままで利用体験できました。点検中で止まっていたのですが「メリーゴーランド」もスロープ板を渡してもらって、カゴの一部を広げてもらって利用できるそうです。では3つの乗り物の写真をご紹介しましょう。

 

あらかわ遊園 メリーゴーランド

実際に利用していないので、詳細は不明ですが、体験された地元電動車椅子の方から、回転する床にスロープを渡して、カゴが広げられると案内を受けました。

回転する床にスロープを渡す?

床にレールがついています

 

あらかわ遊園 豆汽車

スロープ通路で乗り場に、車いすスペースのある車両に渡し板で乗車できました。遊園地の鉄道ですがですが、私の地元の鉄道よりバリアフリー!?

園内をめぐるミニ鉄道、豆汽車

渡し板で車両にご案内

 

あらかわ遊園 観覧車

ゴンドラにスロープ板を渡してもらい乗ることができました。介助者が同乗することをもとめられたので、「合理的配慮」について問題提起が!

スロープ板を渡してもらいゴンドラへ

介助者と同乗することを条件に観覧車が動き出しました

(3)遊園地の乗り物で合理的配慮がどこまで可能なのか

<トド>③の観覧車の説明で「合理的配慮」の問題とはどのようなことですか。

<アシカ>私が全国各地の観覧車に介助者なし車いす単独での利用経験があることをご存じだった地元電動車の方が、「車いす利用者」であるから一律に介助者の同乗を求めるのではなく、個別の障害の程度によって対応するべきだという指摘をされたのだと理解しています。運営にかかわっている自治体の窓口に問題提起をして下ったそうです。

調べたら知的障害の方が遊園地のアトラクションの利用を拒否されたケースで「法務局の人権相談窓口」調整に入り「一律に制限するのではなく症状を個別に判断する」ことに遊園地の規定改定していただき解決した事例がでてきました。車いす利用者の場合も同様な規定の改定が可能かもしれませんね。(障害者差別解消法を参照するらしいのですけど・・・私は車いすでの電車評論が専門ですので良くわからない~) 

するい 逃げ口上

(参考)法務局による人権侵犯救済のための処置には 援助 調整 説示・勧告 要請 通告 告発 啓発 などがあるそうです。

<トド>遊園地の子ども向け乗り物というテーマから話がそれてきましたね、元に戻しましょうか。

(4)他の場所ですが、このような乗り物・アトラクションを体験しました

<アシカ>私が体験した子ども向けで車いすのままで利用できる乗り物・アトラクションを後2つ紹介しますね。なお利用してからずいぶん時間が経過していますので、現在の状況は確認してくださいね。

 

東京ディズニーシー キャラバンカーセル (千葉県)

2階建てのメリーゴーランド。

1階の回転する床にスロープ通路を設置してもらい、華やかな囲い?にベルトで固定していただき利用できました。

(利用年月不明です)

スロープ通路を設置していただき回転する床へ

ただ回っているだけという人もいましたが、被写体は結構喜んでいる?

 

パルケエスパーニャ フェスタトレイン  (三重県)

私が車いす生活になってから初めて乗ったミニ鉄道。大人が車椅子に座って乗車するには屋根が低く感じましたが、童心に戻って楽しめました。

(1998年乗車体験)

スロープ通路でホームに到着

小さな渡し板で車両へ 車両とホームの段差解消も見事なもの

 

<アシカ>子ども向けに限らず他に体験した主な乗り物・アトラクションは次のようなものです。⑥愛知県の蒲郡市にあるラーグナテンボスでマジカルバウダーというアトラクションに自分の車イスのままで移送するワゴンに乗せてもらえました。

⑦固定するため専用の車いすに乗り換える必要があつたのですが、デイズニーランドの

ウエスタンリバー鉄道、エレベーターで乗り場へそして車両側面の入り口を広げてもらって利用できました。下の写真ウエスタンリバー鉄道への車いす乗客への案内のようす。渡し板までウエスタン風の木目調につくられているのがディズニーのこだわりですね。(利用年月不明)

渡し板が木目調につくられているのもディズニーらしい

⑧ 大阪にあるUSJのジョーズ(自分の車いすで乗れるが付き添い者が必要)、急流すべりのジェラシック・パーク・ザ・ライド(座席が上がってくる特別な船に車いすから乗り換える、付き添い者が必要)を利用しました。絶叫系のアトラクションを車いすで利用することは乗り換えすら難しく、私はこの一例しか体験していません。

USJジェラシック・パーク・ザ・ライド(急流すべり)
ボートの座席の一部がせり上がり車椅子から移乗をしやすく工夫されていました
(青の矢印の部分)

私の使用したときの状況(かなり古いものもあります)で説明していますので、詳細は各テマーパークのホームページ等で確認してくださいね。特にディズニーランドは動画で車いす利用の状況を紹介されていて分かりやすいものでした。

 

(5)なぜ車いすのまま乗れるのに介助者がもとめられるのか?

<トド>特に利用するのに問題がなさそうな乗り物に付き添い者が求めれられているように思うのですがどうしてですか?

<アシカ>非常時に停止したのちに非常通路(階段がある場合も)を使って外に出られるか、という問題があるからだそうです。実際にアトラクションが停まってしまい一般(健常者)の利用者ですら脱出するのに長時間かかった場合があります。

<トド>話を戻しますが観覧車なんか停止したら一般の利用者でも出られないでしょう。

<アシカ>それは一時期、介護施設のリクレーションで、アトラクションを利用した知的障害の方が、パニックを起こされ無理に降りようとした事故が続いたことに関係していると思います。一律に車いす利用者も同様の問題を起こすのではないかと心配され単独でのゴンドラへの乗車が制限されたのでは、事故は起こってほしくないでしょうし。またマイノリティ(少数派)の場合はひとくくりに判断されることが多いようにも感じています。

 

(6)お母さんが車いすユーザーで小さなお子さんと観覧車に乗りたいとき

<アシカ>観覧車への車いすユーザーの利用規制は遊園地によってまちまちで、大阪の海遊館近くの大観覧車のように、当初は単独利用が認めれていて、長い間介助者の同乗を求められ再び車いす単独で乗れるようになったケースなど。そのときの障害者に対する社会情勢・経営者の判断により、揺れ動くこともあるようです。現場のスタッフの方はマニュアル通りに仕事をしなければならない立場にありますので、現地で交渉することは難しいですね。小さなお子さんの場合は介助者として認められないと考えられますので、事前に利用条件等を確認されたほうが無用のトラブルを起こさずに済むとおもいますよ。

<トド>アシカさんもすっかり物わかりの良い障害者をやってますね!

 

経営難で遊園地の数が少なくなっているなか、車いすに対応した子供向け乗り物を三種類ももうけていただいた「あらかわ遊園」の取り組みは高く評価して良いと思います。

(ご注意)本文では「付き添い者」と「介助者」を同じ意味の言葉として使っています

 

 

この記事は「脊損ニュース2023年12月号」に掲載していだいた内容をもとに加筆修正したしたものです。

 

遊園地のミニ鉄道も乗り鉄にとっては同じ興味の対象 鉄道には違いないじゃろぅ~!

車椅子電車評論家・アシトド松井

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ホームと車両の段差とすき間解消 車いすユーザーやベビーカー利用者など移動弱者が安心して鉄道を利用できるための長き道のり

車両とホームの段差解消は車いすで電車を利用するときの最後のバリアー

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

新路線開業時にすら意図的にホームと車両床面に段差を造り続けてきたとしか、思えない日本の鉄道。その理由として

①空いているときと、満員時では重さの加わり方が変わり、ホームと車両の段差の高低が変わるため満員時に逆段差(車両の床面よりもホームが高くなる状態)を避けるため。

建設当時の車両床面の高さを一定化する技術水準も影響しているのだと思います。

②「ホームよりも車両の段差を高くするように」と解釈できる通達が出されていた。

ということが車いす旅行仲間の間でいわれていました。②については調べてみたのですが、そのような通達を見つけることができず確証は持てなかったのですが、近年ようやく一部の大都市部で「ホームと車両の段差・隙間解消」がなされるようなった駅のホームを利用することが可能になってきました。そこで車椅子鉄道旅行仲間は車両とホームの段差を超えてきたのかをご紹介したいと思います。

 

ベビーカーの乗車も段差が大きいと大変だよ



車いすユーザーもベビーカーを使う乗客も段差がないと安全だよ

 

名古屋のあおなみ線が路線全体で段差解消がなされているというので、2004年体験調査に出かけました。

あおなみ線名古屋市)の車両とホームのすき間を測定 2004年調査

 

車椅子ユーザーが電車に乗るときに最後のバリアーになるのが、車両とホームの段差ですが、解消方法にはいろいろな方法があります。

🟩開業当初から段差・すき間を造らない方法。

下の写真は福岡市地下鉄七隈線です、車両とホームの段差そして隙間が最小限に設計されており、まるでエレベーターに乗るような感覚で、利用できました。今後新設される路線には是非手本にしていただきたい、鉄道路線です。

福岡市地下鉄七隈線

車椅子でも乗り降りはスムーズに キャスター(前輪)を上げることも不要

まるでエレベーターに乗り込むように電車内に入れました

七隈線では列車とホームにすき間ができないように直線の区間に駅を造られたと伺いました。

 

🟦造られた段差のホームにスロープ板を張り付けて固定する解消方法。

下の写真は大阪モノレールのものですが、もともと段差のあったホームにスロープ板を張り付けて解消がなされました。スロープ板は当初は一か所のみでしたが、全ての扉にもうけられているようです。

大阪モノレールの段差解消方法

当初一か所だけ設けられていたスロープ板 後から取り付けられたことが分かりますか

大坂モノレール 
大観覧車・オオサカホイール
より2022年に撮影

 

🟪くし状ゴムと床面かさ上げによる段差・すき間解消

2023年に乗車した神戸市営地下鉄・車内の案内表示

神戸市営地下鉄山手線

神戸市営地下鉄新神戸駅のホームと車両の段差(2023年撮影)

赤のの部分をご覧いただければスロープ状に床面がかさ上げされ、ゴムで隙間解消がはかられているのがご理解いただけると思います。

❷大阪メトロ

駅ホームの段差・すき間を縮小する工事中の大阪メトロ梅田駅

スロープ板を準備したけど単独で降りられました
大阪メトロ梅田駅(2023年撮影)

🟨首都圏「列車とホームのすき間をせまくしています」乗場(ゲート)を体験しました

くし状ゴムと床面かさ上げによるすき間解消と推測していますが確認はとれていません

❶JR東京駅・東海道山陽新幹線ホーム

JR東京駅新幹線ホームで確認した「ホームと列車のすき間をせまくしています」乗り場

前輪(キャスター)が大きな車椅子の場合はこれで良いのですが、段差が残っており小さな前輪の車いす利用者の乗降を助けるため、さらに渡し板を設置して下さいました。

さらに渡し板を設置して下さいました(2023年撮影)

 

🟫京都市営地下鉄は扉の外側が斜めにしてあり車イスでの乗降がスムーズだったが、なぜ段差解消がなされていた京阪電車京津線の乗り入れ車両の規格にあわさなかっの?

電動車イスで単独乗降が可能になった京都市営地下鉄東西線車両(1999年撮影)

前輪の小さな車椅子を利用していた私は、乗降の際キャスター(前輪)を上げる必要がありました。

大津方面(京津線)から乗り入れていた京阪電車の車両は扉の外側はフラットで、渡し板が必要でした。

開業当時、電動車いすでの単独乗降が可能だと好評だった、京都市営地下決東西線車両でしたが、なぜ乗り入れる京阪電車にあわせたホームの高さを設定しなかったのでしょうね

 

 

京津線のホームは後に開業した東西線ホームより僅かに高く造られており、東西線を抜けると段差が無くなります。でも階段のみの駅も幾つか残っていますよ。

京津線にはいると車両とホームの段差は無くなりました

そら京都市営地下鉄の方が偉いからじゃ~!駅名変更も地下鉄が優先したんだよ

東西線乗り入れ区間では、「段差がある電車が来た」とか言われて、お京阪かわいそう😢

 

 

🟥ホームの床がせり上が段差・すき間が解消される

ラクープ

でも機械での対応ではベビーカーを利用した方には対応できないのでは?

ラクープが設置され始めた頃はベビーカーで電車に乗る方をあまり見かけませんでしたよ。電車に乗るときはベビーカーは折りたたんで下さいというポスターが駅に貼られていた時代もありましたよ。

 

京浜急行・品川駅にて

 

ゆいレール沖縄県那覇市)のラクープ

伊予鉄道松山市駅で体験したラクープ(2004年撮影)

駅員さんがリモコンで操作するのだけど、最初からホームを車両の床面の高さに合わすことは出来なかったのかなぁ~?すき間が無くなる効果は認めますが。

当時の車両の高さを一定化する技術水準と大人の事情があるのじゃ!

 

全自動可動スロープ

JR桜島駅で実験 されていたのに、間に合いませんでした

車いすアクセスマニア集会で講師をしていただいた方がYouTubeで紹)介されたいたので実験が行われているJR桜島駅大阪市内)に行ってきたのですが、すでに実験終了とのことで、駅員さんに可動スロープの跡に案内してもらいました。

 

既に段差解消装置が取り外され、埋め戻されたJR桜島駅ホーム 2022年撮影

駅員さんお忙しいのにすみません。すき間解消の工夫もあったようです。

 

JR桜島駅は終着駅で実験には適した場所だったようです。

せっかく遠方から時間をかけてやって来たのに残念じゃ

嘘コケ 隣の駅からUSJの帰りに立ち寄ったんじゃないの

 

ブログが長くなってきましたので、ここまでにいたします。首都圏の「ホームと列車のすき間をせまくしています」扉につきましては改めてご紹介できればと考えています。

 

こんな段差のある車両ともめぐりあいました

こんな電車にものりたかったょ~!

車いす障害者さま、ご無体にも程があります、お控えなされ!


①の写真はステップのある気動車の後に床の高い電車が運行されたため段差が、大きくなったJR奈良線の駅

②の写真は車両の扉外側に設けられた2段の階段を上り(さらに車内に1段ステップがあり合計3段)乗車する福井鉄道

 

また大昔の写真をだしてきましたね、読者が混乱するでしょう😡

①のJR奈良線の駅は1995年の撮影じゃないですか。とっくにバリアフリー化がなされて、ずいぶん段差も縮小されていますよ。

②の福井鉄道ではホームの床を下げて、低床車両を走らせることでバリアフリー化を実現しようとされていますよ!

 

 

こちらは2023年撮影の写真

 

満員電車なのに、それなりの段差があるのね

「満員時に逆段差(車両の床面よりもホームが高くなる状態)を避けるために空車時に床を高くするため段差ができます。」と説明を受けたのに、超満員になってもホームとの段差があるのはなぜなんだょ~!

そんなことに疑問をもつと良くないことが起こりますよ😥

 

車椅子電車評論家・アシトド松井

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車椅子用 渡し板 (鉄道マニア向け図鑑・番外編)

車いす乗客が車両に乗り込むための渡し板も多種多様

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車椅子電車評論家・アシトド松井

私は1993年頃、京都の山陰線の列車にお手製の木製渡し板で乗車させてもらって以来、種々雑多な「車いす用渡し板」を設置していただき、電車・鉄道を利用させてもらっています。今回は鉄道マニア向けに、車いす乗客のために進化をとげてきた「渡し板」の図鑑を作ってみることにしました。

「鉄道の渡し板図鑑」を作ったところで、そんなものをご覧になられるマニアの方がおられるんですかねぇ?

多様性の時代、鉄道マニアだってバリエーション豊富。ひょっとしたら高い評価をえられるかも。

 

渡し板が急勾配になったので駅員さんや一般乗客の方が助けて下さいました。

ステップのある気動車と低いホーム 駅のバリアフリー化が進んだ都市部の車椅子ユーザーにわかるかなぁ?

 

既製品でないオリジナルの木製タイプの渡し板

木製の手作りタイプ(既製品ではないという意味)ひょっしたら他の用途からの転用かも

 

 

 

❷2本の渡し板をタイヤの幅にあわせて設置する

2本の枠付き板を別々に車イスのタイヤの幅に合わせて設置するタイプ

 

駅員さん2人係で微調整しながら設置して下さいました

 

 

枠のない平らで広い2つの渡し板を設置するタイプ

 

❸2本の渡し板をひとつにまとめたタイプ

(軽量化をはかるため?)

2つの渡し板をつなげて一体化したタイプ

 

❹運転手さんに車いす乗客の降車駅を知らせる渡し板

木製の渡し板の裏側に行き先を表示 運転手さんに知らせる

 

❺電球を点滅させ電車の扉を閉めるときの安全確認を助ける渡し板

渡し板の側面が点滅して電車のドアが閉まる時の安全はかる

 

❻渡し板をホームに立てかけておいて、一般乗客の方に協力を依頼する

 

渡し板を使っての乗車のようす

 

駅のホームに立てかけられている木製の渡し板

❼扉の幅が狭いので先端を細くした渡し板

 

車いす利用者の乗車を想定ていなかった特急にも乗りました

 

渡し板は狭い扉に合わせて先端は細くなっています

 

多くの場合、車内での車いす利用者の居場所は扉の前だけでした

寒いから客室に入りたいよ~ トイレも行きたいよ~

車いす利用者の行けるところは列車にはないのだ!

 

車内販売準備中の方が作業スペース確保のためか、頻繁に客室に入ることをすすめられたりしても・・・  客室内の通路幅が狭くて入れないんだョ~

JR北海道の特急ライラックの場合は荷物用の収納スペースがあり、そこに入ることが出来ました。

❽渡し板が設置しづらい列車にかける橋

なんか「戦場にかける橋」みたいだね!

JR関西本線 非電化区間を走る列車に乗りました

JR亀山駅~JR柘植駅間(三重県)にて車椅子でローカル線の旅  

 あなと越えたい加太越~🎤

歌詞が間違ってるぞ

内側に折りたたむ扉で斜めに段差がありました  車内段差にタイヤが落っこちそう

 

渡し板は斜めに設置 扉が狭いので広げられず波打って

波打つプールならよかったのにね

 

❾渡し板は設置不能!?な寝台特急電車

こんな電車に乗ろうとするなんて障害者様ご無体な

寝台特急の内部を改装して普通電車として運行されていました

 

扉は狭く内側に折りたたんで開き  段差は円形になっている

以前は「TOWN トレイン」というヘッドマークを付けて運行されていたので、座席から寝台へと変えられる寝台特急普通列車に改造した419系ではないかと推測しています。

車両系鉄道マニアの方ならご存じですかね?

他にも長野電鉄の1000系「ゆけむり」などが車椅子での利用が困難な車両のようです。

☞車椅子で行く長野県 第1話 ・湯田中温泉へ特急乗りまくりの旅 参照下さいね

 

❿渡し板が金属製ですごく重い

 

渡し板は車内に設置されていたのですが、すごく重い

試しに持ち上げようとしたら腰を痛めそうでした

脊髄損傷であるけないくせに今さら何をぬかいしておる!

折り返しの駅では社員さん2人で設置して下さいました

 

❶すき間をせまくして「渡し板不要」と報じられたものの  やっぱり渡し板があると安全だったパターン

 

ホームと列車のすき間を狭くしています ゲート

 

さらに渡し板を設置して下さいました

❷車輪付き渡し板は4つのパーツから出来ていて折れ曲がる巨大なもの

白いかもめで終着駅へ

 

車輪付きの渡し板が運ばれてきました

 

扉の中に押し込んで

平らにします

渡し板設置の駅員さんは大変だねと見守る客室乗務員の方(著者の作文)

車内からの写真だと4つのパーツから出来ていて折れ曲がっていることがわかるかなぁ!

「渡し板マニア」かなん知りませんけど、早く乗降して下さると有難いんですけど…

 

 

こんな記事に「鉄道旅行」とか「鉄道マニア」とかのタグ(検索時の分類だと思っています)を付けてもいいと思っているいるのか!

だって車いす鉄道旅行をした結果このような写真が撮れたのですし、私は乗り鉄なんだもの。

 

 

この図鑑は1990年代から撮影し始めたもので既に無くなっている渡し板や車両も掲載しています。

 

以前撮影した写真や、新たに体験した「渡し板」の記事を追加・更新していきますので、興味のある「渡し板マニア」の方はときどきご覧に来て下されば幸いです。

そんなやつおらんだろう!

特典画像(1994年以降 タウントレインを撮影・乗車しました)

❾で渡し板は設置不能!?な元寝台特急電車」とご案内しましたタウントレインに私は通算3回乗車しています。乗降口の幅が狭くて折りたたみ式の扉を車椅子のリム(車輪の外側に付けられた車いすを手で動かすためのリング)で押し広げながらの乗車、単独乗車は不可能で駅員さんに押し上げて(2人で介助のときは車内からも引き上げる)もらいました。

タウントレインには通勤電車のような運転台の車両も

 

タウントレインを間近で撮影するため北陸線のホームで待機

ところで上の写真は無人駅のようですが、どのように電車の乗降をしたのでしょうね?

まさか車椅子の乗り鉄とか言っておいて、自動車で撮影に行ったのではないでしょうね!

 

「鉄道の渡し板」も調査研究している車いす総合外出マニア

車椅子電車評論家・アシトド松井

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車椅子で京都紅葉狩り 東福寺に京阪電車とJR奈良線で行ってきました

東福寺京阪電車とJR奈良線で行きました

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車椅子電車評論家・アシトド松井

2023年の短くなった秋、車椅子で東福寺を2度訪れました。1度目は京阪電車を利用して紅葉が色ずく前にバリアフリー状況を下見に簡易電動車いす単独で、2度目は観光客で一杯の見ごろの時期にJR奈良線を利用して車椅子ユーザー2名介助者なしで参拝しました。

 

この旅行記は2023年の状況に基づいています。

 

JRと京阪電車東福寺駅と周辺の鉄道路線との位置関係をご確認ください。

なお略図ですので全ての駅を記載している訳ではありません。

東福寺駅へ行くための鉄道地図(京都駅方面から)

 

東福寺駅はJR奈良線京阪本線の駅が隣り合わせにあり、エレベーターやスロープ通路を使っての乗り換えが可能です。紅葉の名所・東福寺とは下の案内図のような位置関係にあります。

地元案内図をお借りして東福寺駅からの位置を説明しますね

黄色☐のは東福寺駅

JR奈良線(JR京都駅の次の駅)と京阪電車(大阪と京都を結ぶ本線)の駅で隣接しています。エレベーターの設置された跨線橋で乗り換えられます。JR奈良線が単線だった頃からの駅でコンパクトに造られています。JR東福寺駅、橋上改札口内・エレベーターの手前に車椅子・オストメイト対応トイレがありました。

京阪電車は京都方面(三条・出町柳)ホームに車椅子対応トイレの表示がありましたが、使用する機会がありませんでしたので、詳細は不明です。

東福寺駅 JR線側ホームから京阪線の電車(写真中央)をのぞむ

青色の☐は臥雲橋

出入り口に杭が設けてありますが通路の端に車椅子で入れる場所があります。山側にある「通天橋」を臨むことが出来ここからの紅葉もなかなかの眺望です。

臥雲橋を通天橋から撮影しました(2023年撮影)

赤い☐は通天橋

南側に橋への入口があります。北の端には石段があり、車椅子利用者の場合は通り抜けることは出来ず、南側に折り返してくることになります。橋の入口南側に車いす対応トイレがありましたが、紅葉の時期は混んでいてお漏らししちゃうかも?

通天橋を臥雲橋から撮影
(今回写真を撮り損ねたので2009年撮影のものを掲載しています)ずるいやっじゃ!



 

 

 

 

 

すぐにデーターを消してしまいますので、写真を優先に少しずつ更新しています。お見苦しくご迷惑をおかけいたしますが、宜しくお願いいたします。

 

ただいま作成中です

 

写真の整理や鉄道地図を作っているうちに紅葉の季節が終わってしまいそうです。すみませんでした。来シーズンにご覧いただけるよう地道に更新します。

 

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電車で旅行する車椅子利用者が鉄道マニアと呼ばれた時代(全国車いすアクセスマニア集会 回顧録その1)

全国車いすアクセスマニア集会のようす

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車椅子電車評論家・アシトド松井

「全国車いすアクセスマニア集会」とは車いす利用者が公共交通を利用して旅行することに、熱意をもやしているややマニアックな人が、全国各地で開催している自らの体験・研究の成果を発表している会合です。

 

と評されることもあったのですが、1990年代の初めごろは自治体(県市町村)や地元の障害者団体が発行するごくわずかなガイドブックでしかバリアフリー情報が得られず、当時の車いす鉄道旅行者にとっては重要な荷物用(業務用)エレベーターの稼働状況や車いす用に整備されたスロープ通路の情報が抜け落ちているなど、不確か不十分なものも多数ありました。

🟥参考・駅がバリアフリー化される前に車いす利用者にとって重要だった施設

🟢荷物用(業務用)エレベーター

(写真左から)    近鉄難波駅   JR高岡駅   JR京都駅

🟣車いす用スロープ通路(車椅子利用者のためにある程度整備されている)

(写真左から) 近鉄鳥羽駅  名鉄(駅名不明) JR宇治駅



そこで各地の「車いす鉄道旅行愛好家」との情報交換を目的に集会を行うことを試みるものの、なかなか実現には至らす、2003年になってようやく「アクセス東京(代表・今福義昭氏)」の主催で東京で開催することができました。

 

(ご注意)この記事は過去に「全国車いすアクセスマニア集会」を開催したときの回顧録です、公共交通機関車いすでの利用状況等は開催年当時のもので最新の情報ではありません。

 

第1回東京・国立市 2003年(アクセス東京主催)

第1回記念集会は、東京・国立市車いすでの鉄道利用情報を発信している「アクセス東京」さんが準備してくだされ、私が講師を仰せつかったものの、プロジェクターなどはなく.黒板に全国鉄道地図と写真を張りだし目一杯の解説を試みました。

第1回全国車いすアクセスマニア集会(黒板の表記が間違っているネ)

2日間はアクセス東京代表の「駅の点検士・今福義明氏」が京葉線に乗ってモノレールを案内してくださるというので、きっと「魔法の国のテーマパーク」に行けるのだと期待が膨らみました。ところが・・・

京葉線にのってモノレールに乗ったんだけど・パークに入らず戻ってしまう

目的はディズニーリゾートラインというモノレールの車イスでのアクセス状況体験で、車窓からシンデレラ城など、夢の国を垣間見ただけで次の車椅子アクセス・チェックポイントへ

わたしゃミッキーに会いたかった!

 

幕張本郷駅まで京葉線で移動、車いす対応路線バスに案内されるのですが、ツーステップ・スロープ付という関西では見たことがない大がかりなセッティングを必要とするバスでした。

ツーステップバスのスロープ板は2人がかりで引き出すの

 

そして幕張本郷駅から千葉駅(共に車いす対応工スカレーターを利用)に移動して上部のレールから吊り下げられて運転されている、千葉都市モノレールに乗せてもらいました。車窓からの風景は抜群でした。

千葉都市モノレール

 

第2回京都 2004年

第2回京都での集会

小さな写真しか残っておらず、すみません。主催者にとっては地元開催のようなもので.顔見知りの電動車いすユーザーと旧交を温めていました。

 

第3回名古屋2005年

主催者の政治的意図により現状では閲覧が制限されています。

ウソこけ!参加者が集まらず、主催者の方が人数が多かったんでしょう。

金山総合駅(名古屋市)から路線バスで会場に入ったのですが・・・
会場(写真左側)は立派なたてものだったね。

なんと主催者側3名に対して参加者4名、そのうちの3名の方は途中で帰られてしまい、車いすユーザー3名と主催者側介助者1名による座談会形式に。

2日目は同じメンバーで中央部分が低床の車両が運行され始めたという豊橋鉄道市内線へ、豊橋から無事低床車両にのせてもらえたものの車いすで降りられる駅(電停)が無いとのことで、そのまま折り返してくることになりました。

豊橋鉄道市内線・低床車両のようす(2006年の状況)

豊橋駅に戻って来て4名で食事をとることにしたのですが、そのうち電動車椅子ユーザー2名は食事の介助が必要な方で、必然的に上肢が使える私が1人の方の食事介助をすることになりました。なにぶん初めての経験で相手が食べておられるタイミングを計るのが大変で、疲れてしまい翌日が生活の糧をえるための仕事があるので早々に新幹線のデッキに飛び乗り帰宅の途につきました。

自分のこともできないのに、人の世話をやくからじゃ(職場の課長補佐の談話より) 

 

豊橋には2005年の集会以前に吉田城を見学するため訪れているのですが、豊橋鉄道・市内線には乗車できず、車いすに対応したノーステップバスも市内線と重なるためか吉田城へ行く路線はなく、車いすで移動しました。

車窓から吉田城のある豊橋公園を眺めながら電車に乗れれば簡単に来れるのにと感じたことが思い出されます。

吉田城に行くのにノーステップバスも市内線も利用できませんでした

 

第4回香川県高松市2006年(福祉オンブズ香川 講演会)

詳しい行きさつは分からないのですがピア・ネットワーク香川の代表者の方が福祉オンブズ香川という市民団体に働きかけていただいて、「交通バリアフリー新法について」という規模の大きな集会を準備していただきました。

第4回集会

講師と大きく張り出さ、高い所に上げてもらったので.緊張してしまいました。

DPl常任委員交通問題担当・今福義昭氏と車椅子電車評論家・アシトド松井の2人は全国的な公共交通機関の状況を、ピア・ネットワーク香川代表の中條義雄氏は地元「琴平電鉄」さんを中心とした地域密着型のバリアフリー状況を脳性麻痺言語障害がきついなか、手作りの写真つきパネルを使いながら力説されていました。

 

🟧この会合で印象にのこった出来事

参加者の知的障害(詳しくわからないので言葉の意味が間違っているかもしれません)があると思われる親御さんから

「客室乗務員の方が上手く対応してくだされば、機内でも一人で落ち着いて過ごせる子なのですが良い方法はないですか?」

との質問があり、スロープやエレベーターなど物理的バリアフリーしか研究してこなかったので、回答することができませんでした。外見からだけではわからないハンディキャップで困難を抱えている方がいることを教えてもらうことになりました。

 

2日目はピア・ネットワーク香川の代表の中條義雄氏の案内で高松港から瀬戸内海を渡り小豆島に連れて行ってもらえました。24の瞳の像をみたり、島内の路線バスに乗せてもらったり。カーフェリーでは1階の駐車スペースから2階の船室まで階段の幅いっぱいに広がるリフトで上げてもらったり、曇り空でしたけど瀬戸内海を楽しむことが出来ました。私は内陸育ちなので海をみると旅情をかきたてられるようです。

小豆島に案内されて瀬戸内海を楽しめました

 

 

 


(ご注意)この記事は過去に「全国車いすアクセスマニア集会」を開催したときの回顧録です、公共交通機関車いすでの利用状況等は開催年当時のもので最新の情報ではありません。

 

作成出来しだい掲載ご紹介予定の

第5回福井市2007年の集会では

大雨で東海道新幹線が遅れてしまい講師の方が間に合わなかったり、二日目には巨大地震の影響を受けたり。参加者が2人だったり・・・

そんななかでも、えちぜん鉄道福井鉄道車いす乗車体験を行います。

 

 

 

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寝台式車いすで外出する(ベッド型車椅子・ストレッチャー型車イス)方が私の障害者に対する見方を変えてしまいました

寝台型車イス利用者の方が路線バスに乗って出かけられました

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車椅子電車評論家・アシトド松井

今回は私の車椅子を利用する障害者の外出の概念を変えてしまった出来事について、ご紹介したいと思います。

 

🟠単独で電動の寝台型車いす利用者の方が路線バスに乗って出かけられました

実は車いす利用者が車いす対応でも路線バスに乗るということは、簡単な事ではありませんでした。私が自身が体験・あるいは情報提供を受けたケースだけでも、下記のようなものがありました。

ノンステップバスなのに電動車いすユーザーは単独では乗車させない

北海道であつた事案です、会社独自の規則(ローカルルールとでもいうべきか?)だと思われます。

車いすユーザーが乗降できるバス停を明確な表示もなく決めてしまっていた

これは私自身の体験です。手動車椅子で急いで先回りしてたどり着いたバス停で、リフト付きバスの運転手さんから「このバス停からは乗せられない」と告げられます。疲れ切っていた私は泣き落としという方法で特別に乗せてもらえたのですが、こちらも会社独自の規則だったようです。

その他は下記のブログも参考にご覧いただければ幸いです。

☞車椅子ユーザーの路線バス利用時の諸問題

こういう実情の中、寝台式車いすの方が路線バスに乗られるようすです。

旅先のバスターミナルで目的地行のバスを待っていると
(止まっていたバスを撮影したもので乗り込まれた車両ではありません)

 

電動の寝台型車いす利用者の方が単独でバス停に来られました

伏臥位(お腹を下にした状態)でジョイステックを操作され向きを変えて

渡し板を装着してもらうと直ぐにバスに乗り込まれました

 

次にやって来た同型のノンステップバスを撮影したものです

寝台型車いすの方とは突然の出逢いで、乗られるバスの発車時間も迫っており「写真を撮らせてください」程度の話しかできませんでした。今日は随分改善されたのかもしれませんが撮影当時は「車いす利用者が路線バスにのること」は簡単なことではなく、寝台式という一般の車いすに比べてハードルが高いと考えられるこの方も一度や、二度バス停に出向いただけで乗車が許可されたとは思えません。2席分の車いすスペースが必要でしょうし、2席分のスペースの間に乗客がつかむ柱があるような構造だと乗車は困難でしょう。バス会社と何度も話し合い乗車実験をされたのではないかと推察しています。

バス停で待っていれば車椅子やベビーカーが無条件で乗せてもらえる、そのようなことが実現するまでには先人の数々の苦難克服のつみかさながあったのだと思いますよ。

 

🟡寝台式車いすを電動で動くように改造され、さらにベンチレーター(人口呼呼吸器)を使用されている方と、駅ビルの百貨店でお逢いしました。

ここまでお話すれば気づく方も大きいと思います。「雨にうたれてみたくて」という作品で知られる佐藤きみよさんです。小さなお子さんを連れておられましたが介護者としての役割を求めるには幼すぎて、ママに百貨店に連れてきてもらったという状況でした。私の地元の自立生活センターの関係者の方からうかがっていてどのような方なのかある程度の知識を持っていたのですが、偶然にお会いできて、のどに空気を送る管を開けておられ、話すときには息が抜けないように指でふさがれて声を出す。という動作をくりかえしてほんのわずかな時間ですがお話しすることが出来、大変なご苦労をのりこえて自立生活をなしえた方なのだと感じました。実際にお目にかかれるとずいぶん印象が変わり、生活実感が伝わりますね。

私はオストメイトでお腹にパウチ(袋)をつけてバルーンもつなげている状態なのですが呼吸器をつけておられる方に比べればお気楽な外出をしていますね。

 

🟢ミラーをつけて周囲を見えるように工夫した、寝台式車いす利用者の方が介助者とともに地下街を散策ののち、電車に乗って帰って行かれました。

介助の方に押してもらって地下街を散策される

地上に出られて電車で帰ってゆかれました

この方も呼吸器をつけておられます。介助の方とも顔見知りですので、ポーズをとってくださいました。


🟣全国車いすアクセスマニア集会に電動の寝台式車いす利用者の方が参加してくださいました。

車いす公共交通旅行セミナーには電動の寝台型車いす利用者の方の姿も

私は「全国車いすアクセスマニア集会」の主催者側で準備などで忙しくどの様に移動や生活をされているのかと関心を持ったものの、話は聞けませんでした。主催者側の他のメンバーの1人とバリアフリーの活動をされているようです。

全国車いすアクセスマニア集会

「全国車いすアクセスマニア集会」とは、車いす使用者が公共交通を利用して旅行することに、熱意を燃やしているややマニアックな人が、全国各地で開催している自らの体験・研究の成果を発表している会合です

 

寝台式車いすは、電動に改造して利用者自身が操作しようとする場合、視野が狭かったり、その大きさからコントロールが難しいそうです。

また道路交通法上の位置づけも調べてみたのですが、速度制限など機能に制限を付けて歩行者とされる電動車いすと同様と解釈してよいものか、(私の力量では)明快な回答を見つけられませんでした。

 

現実に「寝たきり」と思われる状態でも外出されている方がおられます。

あなたもお家で寝たきりしてないでベットでお外に出かけてみませんか?

 

 

寝台式車いすを使う前に、玄関がせまくてベットを部屋にいれられなかった

車椅子電車評論家・アシトド松井

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車いすで紫式部と源氏物語ゆかりの地を巡る 大河ドラマ「光る君へ」便乗企画・放映前バリアフリー度確認です

源氏物語ゆかりの石山寺とおおつ光ルくん(大津市観光キャラクター)

このブログはシリーズです、こちらもご覧くださいね。☞「光る君へ」の世界へ

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車椅子電車評論家・アシトド松井

 

2024年放送の大河ドラマ紫式部を主人公にした「光る君へ」ということで、紫式部のゆかりの寺院・石山寺のある滋賀県大津市では大規模な観光客誘致活動がなされてます。一般観光客(健康で歩ける人という程度の意味)向けの案内は、自治体にまかせて、車椅子ユーザーの観光客向けの案内はブログの画面上ではございますが専門家である「車椅子電車評論家・アシトド松井」がご一緒したいと思います。

 

この記事は2023年秋の状況に基づいています

 

最初に石山寺境内案内図(現地にあったもの)をおかりして、大河ドラマ放映時の展示会場の位置(2023年発行の大津市の広報による)を確認しておきましょう。

石山寺境内図をもとに車いす利用者のための情報を加えました

🟥赤い長方形で囲んだ建物

石山寺明王院 展示情報①  

光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ

🟦青い長方形で囲んだ建物

石山寺世尊院 展示情報② 

源氏物語 恋するもののあわれ

🟢緑の矢印は東大門横のスロープ通路(案内図の一番下中央の部分)

🔴明王院近くのトイレ内には車いす対応トイレが確認できました

 

京阪電車大津線の案内図をおかりして

分かりにくくてすみません。石山寺は上の路線図の右端の一番下の赤い☐の寺院です。

JR京都駅から琵琶湖線の電車に乗って石山駅で下車、接続する京阪石山駅から石山寺駅(終着駅)まで乗車し、瀬田側沿いの整備された道を8.5Km行くと石山寺に到着します。

🟦最初に今回の旅の拠点となるJR石山駅京阪石山駅(2階につくられ駅前広場でつながっています)のようすからご紹介しましょう。

京阪石山駅とJR石山駅のコンコース階(改札口のある2階)をむすぶ広場

上の写真は複数の画像データーをつなぎ合わせて作りました。①がJR石山駅の改札口への入り口、②が京阪電車の改札口になります。①の方向左側にエレベーターがあり石山寺方面(石山寺山門前バス停)への路線バスが発車する地上バスターミナルに降りられます。

 

京阪石山駅(左側)とJR石山駅(右側) 地上バスターミナルより撮影

❶JR石山駅

JR石山駅のエレベーター

上の写真ではわかりにくいのですが、JR石山駅はカーブ状にホームが設けられていますので、車両との隙間が広くなる所が多数あります。渡し板を設置していただけるよう依頼してくださいね。

JR石山駅2階改札内の車椅子・オストメイト対応フル規格トイレ

京阪石山駅

京阪石山駅のエレベーターと2階改札口内にあるオストメイト簡易トイレ

 

☞大河ドラマ「光るの君へ」放映後2024年石山寺の状況につきましてはこちらをご覧下さい

 

🔶石山寺境内のバリアフリー状況(2023年秋の時点で)を車椅子で体験します。

石山寺東大門

 

東大門正面左側のスロープ通路



石山寺東大門正面左側のスロープについて

石畳になっているのですが凸凹道で私の簡易電動で上がれたものの気をつかいました。以前はなかった黒い敷物が敷いてありましたが.このスロープ通路は頻繁に寺に出入りする業者の方の軽トラックが使われており、すり減っているのかもしわません。Г展示期間中」だけでも分厚い敷物に変えていただき、車いす観光客にも入りやすく工夫していただきたくお願いいたします。

 

東大門の敷居解消

 

石山寺東大門のスロープ通路側の敷居について

敷居を解消するための小さなスロープ板が設置されています。軽トラックが通行されているためか、角がこすれて電動車椅子で前輪を上げることなく乗り越えられたのですが、そ

れなりの衝撃を受けました。もう少しだけ長く緩やかな段差解消の板に変えていただけないかご検討をお願いいたします。

 

 

捨翠園

 

お店に入るスロープは凸凹無し

店内でくつろげました

捨翠園に設けられた山門内の休憩施設について

スロープがもうけてあるのですが、滑り止めと考えられているのか凹凸のあるのもで、多くの車椅子利用者が上るのをためらってしまうタイプの物でした。さほど予算がかかるとも思えませんので。京都嵐山天龍寺で改善していただけた好例もありますので、凹凸のないスロープに変えていただきたくお願いいたします。

 

参考写真 天龍寺のスロープ通路が凹凸のないものに変わって車椅子での上り下りがスムーズに出来るようになりました。写真左下の滑り止め?があったころは前輪が引っかかって介助者も大変でした。

天龍寺(京都・嵐山)のスロープ通路

 

 

大河ドラマ関連の展示会場は世尊院と明王院の二ケ所のようです(大津市広報誌から)

🟦世尊院について

源氏物語 恋するもののあわれ展(2024年1月29日から開催予定だそうです)

世尊院

世尊院は門が閉まっていて中の様子はうかがいしれなかったのですが、外観から従来からの寺院の建物(宿坊?)のようにおもわれ、車イスでは入れない長浜の慶雲館同様、車椅子利用者に配慮していただくのは難しいと感じています。外から少しでも「大河ドラマ」の雰囲気を感じられれば・・・。

 

🟥明王院について

光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館(2024年1月29日から開催予定だそうです)

明王院

明王院は(私の推測ですが)外観から判断して新しく立てられた仏教の研修・集会の施設とおもわれる建物で、内部に床に上がる段があり履き物を脱いで入るのではないかと思われます。

お寺やみんなの税金を投入しなければならない話しかもしれませので、車椅子利用者のたちばのみを主張するのは抵抗があるのですが、埼玉県川越市にある・川越城本丸御殿のような昇降機を取り付けて頂ければ、嬉しく思います。その場合.車いすのタイヤは拭いての入場になると思います。

参考写真  川越城本丸御殿への昇降機



 

明王院の横にある車いす対応トイレ

明王院横に車椅子対応トイレがありましたが表示が分かりにくく、試しに入ってみて初めて確認できました。わかり易い表示をお願いいたします。

 

本堂への長い石段

明王院の近くから本堂に向かう長くて急な石段が二ケ所ありました。この通路を車椅子で利用するのは不可能です。業者の自動車がさらに山奥にある坂道をお堂の方に上って行くのを確認したので、一度目は車椅子単独でチャレンジして挫折。再度介助者一名をお願いして安全に行ける所まで上げてもらうことにしたのですが・・・。

お堂への坂道なのですが・・・

お堂の下まで押し上げてもらいましたが・・・

源氏の間があるという本堂と思われる建物(確認できていません)の真下までが限界でした。介助をお願いした方にさらに上の様子をみてきてもらったのですが、砂利道や石段に進路を阻まれるようです。

介助をお願いした方にさらに上の写真を撮って来てもらいました

 

後ろ向きに慎重に登ってきた坂道を下ってゆくのですが、危険きわまりない状況に。ブログを読んでいたたいた車イス仲間の方は、決して同じ行動をとられないようお願いいたします。

 

 

 

石段を登れたらこの様な寺院の風景が楽しめたのに

健常者時代が恋しいよ~・・・

石山寺の参道に掲げられていた季節の写真

 

☞大河ドラマ「光るの君へ」放映後の2024年石山寺の状況につきましてはこちらをご覧下さい

 

順番が逆になりましたが、石山駅から石山寺までの電車と路線バスを利用してアクセスする場合の車イスでの体験レポートをご紹介いたします。

JR石山駅京阪石山駅そしてバス停の現地案内図

石山駅の案内図

赤い〇印石山寺方面行きのバス乗り場でした。


🚌石山駅から路線バスで石山寺(石山寺山門前バス停)に向かう場合

石山寺方面のバス停は歩道との真っすぐの停車が難しい構造

石山駅のバス停(バスターミナル)はバスが曲がりながら停車する構造になっていました。

②バス停の歩道との距離が開いてしまい、一般乗客が車道におりて乗車することに。こうなってしまうと、渡し板を設置してもらうことが困難になります。

 

大きな車体のバスを正確に停車させるのは意外に難しい

 

京阪バス石山寺方面バス

車椅子での乗車客側に残存機能がありましたら。目立つ場所で腕を大きく振ってバスの運転手さんにアーピールしましょう。バス停にまっすぐ車体を付けるように大回りして下さるかもしれませんし、乗客が車道に降りはじめバスに乗ろうとさわる前に切り返していただける可能性があります。車いすユーザーがバスに乗りたがっていることを知らせることが大切です。言語障害や上肢を動かせない方もおられ全ての車いす障害者仲間がそのように出来ないことも承知しています。

 

収納庫からスロープ板を取り出して設置するノンステップバス

石山駅から短期間に3回、京阪の路線バス乗せてもらえたのですが、色々な種類の「車いす対応バス」が運行されていました。

 

今回のノンステップバスは扉の横の収納庫に渡し板を片付けて扉を閉めないとエンジンがかからないタイプの物でした。

スロープ板を収納しないとエンジンがかからないよ

 

京阪線瀬田川を並走して石山寺に向かいます

 

石山寺近くのバス停 石山寺山門前に到着

 

瀬田川沿いの風景

横断歩道を渡って山手側の参道へ

 

 

🚉京阪石山駅から電車に乗り石山寺に向かう場合

京阪石山駅から石山寺行きの電車に乗るようす

 

石山寺駅は終着駅です

駅員さんはおられなかったのですが、運転手さんが車内に乗せておられたスロープ板を設置して下さいました。

 

石山寺駅には車椅子・オストメイト対応フル規格トイレがありました

京阪石山寺駅からの参道

石山寺への参道は車いす利用者でも通行し易い、高いレベルに整備されていました。

 

 

石山寺東大門ちかくの駐車場と店舗のようす

観光バスの駐車場のようす

はトイレで中央に車いす対応トイレがありました

駐車場横の車いす対応トイレ(オストメイト対応はありませんでした)

は大きなお土産店と食事・喫茶ができる施設でスロープがあったので上ってみました。

お土産店とお食事・喫茶が出来る店舗

店内に入るのには段差があったのですが、お店の方がスロープ板(精度はイマイチ😢でも助かりました)を設置していただけ無事入店できました。

 

車いすで無事入店・喫茶以外にもお土産販売や食事がとれるコーナーも

 

他にもこのようなお店を見つけました

左側の店舗は車いすで入れました。右側の店舗は介助者が押して下されば入れるかも?

 

◆自動車を自ら運転して来られる車椅子ユーザーの方へ

駐車場の案内図をお借りして石山寺へのアクセスルートをご案内しますね。

自動車での交通の便も良い石山寺 京滋バイパスからすぐ近く

 

石山寺東大門石山寺の近くの車いす駐車スペース

車いす駐車スペースがあるのですが、いつものように介助者のおられる車椅子ユーザーや、歩行可能な障害者仲間に利用されてしまって、扉が全開できなくて乗降できないかもね!

車いすユーザー物語 自ら自動車を運転するものの降りられなくなりあわれ展

そんな展示・やってないぞ!

 

京阪電車で初めて車椅子スペースが設けられたのは、私(アシトド)が頻繁に乗車したことへの配慮をしていただけたのだと思っています。

京阪電車大津線では本線(京都~大阪間の路線)に先立ち車いすスペース(後にベビーカースぺースも兼ねます)が設けられました。

そう思うなら根拠をしめせ!

ではおしめしを

①私は1992年から京阪石山坂本線を頻繁に利用し始めた

②1992年から導入の始まった大津線700系車両には当初「車いすスペース」は無かったが3編成目から設けられた。

③本線にさきがけて大津線京津線石山坂本線)の車両に「車いすスペース」が設けられた。

という事柄から私が車椅子で頻繁に乗車したことがきっかけになって車いすスペースを設けていただけたのだと、推定しています。

 

なお推定ですから反証があれば覆ります。それは間違っていると思われる方は「根拠をおしめしの上」コメントいただければ幸いです。

 

なお中国には「井戸の水を飲む際には、井戸を掘った人の苦労に感謝せよ」という言葉があるそうです。利用される際には車いすスペースがまだまだ普及していない時代に造ってくださった京阪電車の関係者の皆様はもちろん、そのきっかけとなった車いす利用者にも感謝の気持ちを持つてもいいのじゃないかなぁ。

 

感謝の気持ちの伝え方には日本の伝統的風習として盆暮れの付け届けなどの方法もあることを書き加えます。

そんなこと書いてたら「障害者様が無体なことを」とか言われて火炎瓶の詰め合わせをおくられてもしらないぞ!

 

この記事は2023年秋の状況に基づいています

 

 

京阪電車車いす・ベビーカースペースをつけていただいた功労者

車椅子電車評論家・アシトド松井

そう言い切るのなら鉄道会社内部議事録等、もっと明確かな根拠をしめせ!

 

☞大河ドラマ「光るの君へ」放映後の2024年石山寺の状況につきましてはこちらをご覧下さい

 

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